私がまるで傷ついたオオカミがひたすら洞穴でじっとして傷を癒すように中島みゆきの暗い曲を繰り返し聞いていたのはもう20年以上前のことだった。
その次に中島みゆきをよく聞いていたのは参加していた掲示板でよく中島みゆきの話題が出ていた10数年前。
その時はレンタル店でCDを借りテープにダビングしそれを繰り返し聞いていた。
その時初めて聞いた曲がたくさんある
『世情』もそのうちの一つで、シュプレヒコールなんて歌詞が出てくる歌なんてまあ他にはないだろうし、それぞれの歌詞の深い意味をきっちりとは理解できなかったが、その醸し出す雰囲気にはかなりのシンパシーがあり印象に残った歌だった。
昨日のNHK『SONGS』は中島みゆき(テーマソングの世界)だった。
登場した曲は『世情』以外に『地上の星』『空と君の間に』など。
ところで気に入った曲はYOUTUBEで検索してお気に入りに入れておき時々聞くことにしている。
『世情』もそういう風にして探したが、すぐに著作権の問題で削除されてしまう。
それをまたしつこく探す。
やっと見つけたのは3年B組金八先生(1981)の映像に流れる『世情』だった。
これは私がそれまで知らなかっただけで有名なシーンで、ここに『世情』が使われていたのだった。
不良と言われた生徒たちが学校に殴り込みをかけ放送室を占拠するが、結局学校は警察を呼び、生徒たちは逮捕される。
そのシーンがスローモーションで一切のせりふナレーションはなく『世情』がフルコーラスで流れる。
このことについては昨日の『SONGS』でも
「『世情』はかつて学生運動を経験した世代に響いた曲として知られています。その『世情』が『3年B組金八先生』に使われドラマ史上に残る名シーンとして衝撃を与えました。」と触れていた。
番組では2年前の縁会のコンサートで27年ぶりに歌われた『世情』の生シーンが流れた。
中島みゆきで好きな歌はいっぱいありすぎて優劣をつけにくいが、『世情』と『地上の星』がトップクラスに位置している。