アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

節目の年/2022年3月11日~E001系

2022-03-11 14:46:00 | 鉄道写真(EC)

3月11日震災の日。あれから11年という歳月が流れた。あっという間にも思えるが、やはり10年間というスパンは、長く尊いものに感じる。そこには、いくつもの出会いや別れがあり、そしてこの歳にして新たな発見や思いもよらぬ試練、そして絶望が待ち受けていた。過ぎてしまえば脳裏から遠く薄らいでいくが、その時はいつも岐路に立たされ、人生の決断を迫られる思いがした。あの時は思い入れが強かった東北だから、3・11を境に自分時間が停止した。TVで見た、常磐線運転中に被災した、ED751039の映像を見て全身が震え、脱力感と無情さを覚えた。鉄道写真は、カメラを持つ気持ちにもなれず数か月間フィールドには出られなかった。音楽だけが、心の拠りどころとなり、毎日毎日何かしらを聴きまくった。

そんな荒んだアントンKの心に光を当ててくれた出会いもたくさんあった。2011年後半から2012年にかけて新たに出会った友人達の面々である。今では地元と化してしまった新鶴見界隈でのことだ。当時からずっと貨物列車を追っていた方々のメイン列車は、朝の重連タキ列車である8094列車で、アントンKも大いに影響を受け、震災ショックが徐々に立ち直っていったのである。無我夢中に毎日カメラを構え、撮り溜めた画像は、今ではお宝の一つとなったのだ。同じような画像が並ぶが、自分だけが解る世界がここに存在している。とても温かくなる瞬間でもあるのだ。線路端だけでは飽き足らず、「8094会」と自ら称してオフ会を以後何回も開催できたことの意義はとても大きかった。お互いのことをより深く知り合え、まるで何十年来のも友人たちのように振舞えたのだった。

今日3月11日、そんな想いが過る中、ダイヤ改正前日でもある今日は、静かに朝の重連タキ列車は消えていった。あれから毎年ダイヤ改正ごとにヤキモキしていた列車だが、ついに、いやとうとう明日のダイヤ改正を機に消滅してしまうのである。今朝は、本当の最期の姿を心に焼け付けるべく、この11年間通った思い出の地へと足を向けた。

朝日に映える静かな海。この海の向こうではとても現代とは思えぬ惨劇が続いている。感染症も相変わらずの状況だし緊張感が続く世の中だが、11年前のあの想いを風化させることなく新たな気持ちで進んでいきたい。

2022-01-16    E001系        JR東日本/東海道本線:根府川-早川



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