
近年、撮影対象の幅を広げる意味もあり、JRや身近な私鉄電車からさらに地方の中小私鉄を走る車両たちにも目を向けるようになった。最も解りやすいのが、昨年出向いた長野電鉄で、学生時代の日常にあった電車が、未だに元気に走っていて、嬉しさと懐かしさを味わったのである。もちろん当時とは、周りの景色も編成の長さも、そしてお顔だって違うのだが、車輛そのものから醸し出される雰囲気や表情、走行音から、真っ先に当時の姿をダブらせてしまっていた。
地方に目をやると、まだまだそんな想いは埋もれているようで、これからの行程は、こんな出会いも加味していきたいと思っている。
先月まで、今年はいつになく出向いた秩父鉄道だが、今も元気で走っている電気機関車から、かつての国鉄型電機の武骨さを未だに感じられていない。お若いファンの方々は、おそらく想像を膨らまして写真などからイメージしておられるのだろうか。アントンKは、まだその域にまで到達していないのである。
掲載写真は、かつてよく通った青梅線のED16からの一コマ。写真の9号機は、窓周りがHゴム化され当時はハズレカマの認識だった。しかし今こうして久しぶりに見てみると、圧倒的に威厳があり、かくしゃくたる雰囲気が漂い、どこか近寄りがたいオーラを感じてしまうのである。
1981-10-24 ED16 9 青梅線:古里にて
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