JR化を待たずして消えていった電気機関車にEF80がある。この機関車は、常磐線の電化とともに生まれ、そしてあまり活躍地を変えることなく消えていった電機だった。アントンKが常磐線に初めて訪れた時には、すでに後継のEF81も貨物列車で入線していたが、当時の夜行列車である特急「ゆうづる」はまだEF80の独壇場だった。但しその当時は、ヘッドマークが復活しておらず、今にして思えば魅力は半減していたから、あまり大した写真は残せていない。
EF57が現役を引退したのが1977~1978年、いよいよEF58ブームが過熱してくる矢先、アントンKはこのEF80の魅力に新しい発見を見たのだった。決してゴハチのようなスマートな車体とは言えないが、一度見たらそれとわかる個性的なスタイル、交直流機を主張する屋根に広がった機器類、そして何といっても、唯一無二の車体色。現在復活を遂げたEF8197号機のローズピンク色とは異なるイメージがあるのだが、如何なものだろう。当時EF80が大変魅力的に映り、よく撮影に出かけたものだ。まだ長距離の普通列車も残っていた時代だから、まずはそれが一番のターゲットとなったが、お座敷列車の運転を調べては出かけたり、今で言う甲種回送なども狙ったものだ。友人とゴハチの撮影にはよく出かけたが、EF80の撮影にはいつも単独行動だった気がしている。ゴハチと比較してしまうと、ファンには明らかに人気が劣るEF80だったが、85年に催されたつくば万博では、最後の活躍を見せ、撮影にも気合が入ったことが懐かしい。
掲載写真は、最後の活躍を見せる万博時に走ったEF80による「エキスポドリーム」号。万博へ向かうお客様をホテル宿泊代用として使った臨時列車だと記憶している。寄せ集めだが20系客車を使用し、何とEF80のプッシュプル運転だった。
1985-08-24 回9643ㇾ EF8039 エキスポドリーム号 常磐線:牛久付近
同列車 EF8063 後追い 牛久付近
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