アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

レヴァインのマーラー演奏

2011-07-20 11:38:26 | 音楽/芸術

最近、マーラーのシンフォニーを立て続けに買ってみた。それも、懐かしいというか珍しいと言っていいのか、ジェームズ・レヴァインのものある。レヴァインのマーラーといえば、70年代、いくつかのオケを振って全集になる勢いでレコーディングがされていた。当然、当時はCDなど無く、LPで、1・3・4・5・6・7・9番と発売されていたはずだ。私は、昔からマーラーよりブルックナーに系統していた人間であるが、もちろんこの時代から先、いわゆるマーラー時代がやって来たわけで、この多感な時期も、毎日マーラーのLPに針を落としていたものだ。

このLPの中では、どれも素晴らしい演奏といって良いと思うが、取り分け3番、5番、6番、9番が素晴らしく好みである。どちらかというと、リズムを際立たせて、メリハリの効いた演奏で、テンポ感の極端な解釈は、とても当時から心地よい。特に、打楽器(tinnpani)を普通聴くより、際立って強調しており、圧倒的な存在感を表している。その後一番美味しい2番と、8番を残してこのチクルスは途絶えてしまった。世はまさにマーラー時代だった90年代も、なかなかレヴァインのマーラーは新しい演奏など聞こえてこないまま時間が過ぎてしまった。

指揮者のレヴァイン自身も、メトロポリタンから、ドイツ、ミュンヘンへ移ったり、またバイエルン放送響を振ったりと、なかなか腰の据わらない時代が続いてしまったのかもしれない。70年代のLPが、CD化され、全て買いなおして再度聴いてみても、やはり素晴らしさは変わらなかっただけに、最近の演奏に接してみたくなっていたところ,海賊版ではあるものの3種類のマーラー演奏のCDが発売となった。今回は、第1番、第2番、そして第5番の3種。とにかく正規録音のない(のちにライブ版は発売された)第2番が含まれているのが嬉しい。オケはボストンシンフォニーで申し分ないし、十分期待できる内容であった。では、今回実際に試聴してどうだったか?まだ現時点で、2回づつしか聴いていないが、基本は、70年代の録音されたものとは大差ないと感じたが、やはり、各声部まで、透き通っており、また、時にメリハリを利かせた解釈で聴衆を圧倒しているのが読み取れる。第2番「復活」については、相変わらずの素晴らしい演奏で、特に、第5楽章の後半、合唱郡が入ってからは、もうオペラで慣らしたレヴァインの独壇場である。個人的に意見であるが、名盤とされている、バーンスタイン/NPOや、メータ/VPOは、超えたのではないか!いずれにせよ、もうしばらくゆっくりと鑑賞して意見をまとめてみたいと思っている。



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