「世界のオザワ」と言われ続けた指揮者 小澤征爾が天国に旅立った(88歳)。
随分前に大病を患い、演奏活動からはしばらく遠のいていたものの、その存在は計り知れないほど大きく、日本の、世界のクラシック音楽界が今悲しみに沈んでいる。
アントンKも音楽鑑賞履歴を紐解けば、何回か小澤さんの音楽に触れることが出来ていた。その後、ボストン響の常任やウィーン国立歌劇場での活躍が長く、今思えば、松本などで開催された晩年の演奏には駆け付けられなかった。
しかし以前にも書いているはずだが、目白の教会で演奏された第九は、今でも自分の中で語り草になっていて、当時が鮮明に蘇るのだ。
彼の出演した録画放送で語っていた、「大切なのは、日常でも見たり聞いたりして感じることが出来る、自身の心だ」という他愛もない、しかしとても突き刺さったコメントで、今でも指標の一つになっている。
音楽に携わることが、好きで好きでたまらず、常に全身全霊で音楽に立ち向かう指揮振りは、かつてのバーンスタインを彷彿とさせ、聴衆の一人になった時、いつも吸い込まれそうになったことを思い出している。
ドイツ物よりもフランス物、ロシア物の方がアントンKの好みだったが、例外として小澤のマーラー演奏は、好んでCDを掛けたもの。特に第2の「復活」は、当時衝撃を受けた演奏だったと今でも思い出せるのだ。今日は、その当時の盤を引っ張り出して追悼したいと思っている。
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