アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

スキー列車の最高峰「北斗星トマムスキー」

2021-02-16 19:00:00 | 鉄道写真(EL)

「シュプール号」に代表されたスキー列車が盛んに運転されていた時代、最も豪華で贅沢に思われた列車は、「北斗星トマムスキー」号ではなかったか。定期のブルートレインである「北斗星」が3往復走っていた時代、これに付随する形で生まれた列車だった。

何せ運転区間が、東海道本線横浜・大船から石勝線のトマムまで直通運転という凄まじさ。夜汽車の醍醐味を存分に味わい、豪華なグランシャリオでフランス料理に舌鼓、翌日には良質な雪質で名高いトマムのゲレンデに到着という、前代未聞の列車だってように思う。世の中、好景気真っ只中に生まれた列車だから、まさに象徴的だったようにも思える。当時のアントンKと言えば、そんな列車の乗客とは無縁の状況であり、せめてこんな豪華列車を写しとめておこうと、カメラ小僧だったことを思い出す。定期の「北斗星」とは運転区間が異なるから、それが判るように撮影ポイントを選んだが、どこも日が悪く撮影には難儀した思いが蘇る。

掲載写真は、山手貨物線を往く「北斗星トマムスキー」号。これは長旅の乗客を横浜で降ろし、区へと帰る回送列車となる。隅に辛うじて205系山手線が見えているから、それと解るが厳しい状況には変わりない。石勝線内での撮影が叶わなかったことが、今さらながら悔やまれるのだ。

1990-01-11  回9541ㇾ  EF651014  北斗星トマムスキー 山手貨物線内:目黒付近