アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

軽井沢に響くEF63の雄叫び

2018-12-01 20:00:00 | 鉄道写真(EL)

碓氷線(横川-軽井沢)が廃止されてはや20年以上の歳月が流れた。全国の路線を見渡しても、これほどまでに特殊な線区は未だに見たことはない。もちろん急こう配に立ち向かう鉄道路線は、各地に点在しているが、通過するすべての列車に、専用機関車が必要な路線は無かった。

碓氷の守り神EF63は、これまた特殊な機関車だったが、大きな面構えは威容で、いかにも峠に向かう強者振りがうかがえた。アントンKにとっては、その外観もインパクトがあったが、それよりも今となっては、ブロア音やモーター音の響きが耳に残っている。ロクヨンよりもさらに甲高いブロア音は、峠にコダマし接近を知らせる。どこか懐かしい響きなのだ。

掲載写真は、軽井沢を発車し矢ケ崎を通過して、いよいよ67パーミルが待ちかまえるトンネルへと吸い込まれる団体専用列車。必ず上野方に重連で連結されるEF63だから、客車列車の場合は本務機のEF62とともに三重連となり、最も写欲の沸いた列車だった。これを撮影した頃、まさか数年先に新幹線がここを通るなんて夢にも思っていなかった時代。時の残酷な流れを感じてしまう1枚だ。

1991-03-26   9302ㇾ  EF634+13+EF6241    12系x7    JR東日本/信越本線:軽井沢付近