アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

夜行列車 栄枯盛衰

2018-12-04 15:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)

定期夜行列車は、現在では山陰と四国を結ぶ「サンライズ」を残すのみとなり、その価値観そのものも薄れつつある世の中だが、普段通勤通学で乗っている電車とは違う、どこか列車に身を預けたくなるような、旅情を感じる列車には乗らなくなってしまった。もちろん、現在だって地方に求めれば、そんな想いが叶う路線もあるだろうが、それでは少し意味が変わってしまう。日常の中にある、ふとした普段は目に留まらぬ光景が懐かしさに変わる時、時の移ろいを痛感する。切なさを感じるのだ。

国鉄時代、現在では想像できないくらい、夜行列車が走っていたが、寝台特急、いわゆるブルートレインとともに、急行列車も数多く存在し今にして思えば華やかな時代だった。当時、それが華やかなこととは意識できず、毎日の日常だったから、ごく当たり前の光景を見て、その列車や機関車に憧れを抱いていたはず。それが消えてしまうと、随分と自分の中では美化されてしまう。残された画像を見返してそんな気持ちになっている。

その国鉄時代の夜行列車から1枚。

国鉄末期の1985年から装着が始まったブルトレのヘッドマーク。数々のシーンを撮影しようと、動き回った思い出が残っているが、まだまだ未熟な腕前の残された画像から、どこか当時の自分を微笑ましく思えてしまうのは、どうしたことか。

寝台特急列車が、ダイヤの関係からか並んだ高崎駅。寝台特急「出羽」が入線後、しばらくして寝台特急「北陸」が入ってくる。ほんの一瞬だが、二つの列車が並んだシーンを撮影したくて出向いた時のもの。結果は、停車位置がホームの外れで光が回らず失敗に終わったが、こんなシーンでも、当時の悔しさよりも懐かしさを感じて愛おしくなる。ゴハチを駆逐したEF641000番台だが、ロクヨンにとっても最も華やかな光景だっただろう。

1986-09-13  2001ㇾ EF641005 出羽 & 3001ㇾ EF641013  北陸   高崎駅にて