直流特急型電車つながりで、もう一つ掲載しておく。
現在でも185系電車で毎日運転されている伊豆への観光特急である「踊り子」号。その前身は、当時田町電車区に新製配置された183系1000番台だった。それまでの157系「あまぎ」に代わり、この183系が華々しく東海道線にデビューした訳で、列車名も「あまぎ」から「踊り子」に代わっていった。
もともとこの183系1000番台という特急電車は、181系置き換え用に生まれた電車であり、特に1000番台になって、耐寒耐雪強化型になったと思うが、伊豆に向かう特急にまでコイツを投入するなんて、贅沢な話だな、と当時は感じていたものだ。しかし157系を駆逐したこの183系も、JR化を目の前にして現在の185系に道を譲ることになるのだ。その間、さほど長い期間ではなかったように思うが、これには、その時代背景も大きく絡んでいる話だと思っている。
掲載写真は、その183系使用の「踊り子」号最終日のもの。臨時ではなく定期列車で前後に飾り付けが行われていた。当日は悪天候で最悪の条件下、しぶとく撮影に挑んだことを思い出している。今の機材だったら、カラーでいとも簡単に撮影できるのだろうが、当時はそんなこと、知る由もなし・・・ただただ懐かしい。
その183系(厳密には189系だが)も、今年で見納めになるのも仕方がないのか。この時から30年以上も時が流れているのだから。
1985-03-12 3037M 踊り子17号 東海道本線/根府川にて