13日、アメリカの自宅で指揮者ロリン・マゼールが死去した。(享年84歳)
5月にボストン交響楽団を引き連れて来日の予定だったが、急遽中止され何か体調が優れないのかと懸念していた矢先の訃報だ。昨年は、ミュンヘン・フィルと来日を果たし、とてつもないブルックナーを披露して、とても80過ぎとは思えない指揮振りでアントンKも圧倒されまくったのだが、もうあのエネルギッシュな演奏に触れられないと思うと残念でならない。VPOと来日時のNHKホールで聴いたマーラーの第5、芸劇で聴いたバイエルン放送響とのブル8、そして昨年のMPOとのブル3、と今思い出しても、全てが想像を超え心に焼き付いた演奏会となっている。
今年はいつにも増して、音楽界の訃報が多くなってしまった・・・今晩は追悼の意味を込めて、彼の指揮でブルックナーのアダージョを鳴らしたいと思っている。