![Grass_g Grass_g](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/2b/fa665944f7f07d142dcded75cf333d41.jpg)
1999年に受賞したノーベル賞を返還すべきだと言う意見まであり、マスコミに総袋叩きの状態であるようだ。これはちょっと考えると、わが国で自分は戦争中「軍国少年(少国民)」でありましたと、告白したことに似ているがすこし違う(児童文学者の山中亘氏などがこのような告白的作品を書いている)。事は重大なのだ。
それはSSの軍隊としての性格が、ナチスの中枢に位置付けられるものだからである。親衛隊(SS)は軍隊であって軍隊ではない。それは、ヒトラーに忠誠を誓ったヒトラーの私設軍のようなものだったからである。だから親衛隊(以下SS)は、ナチスの陸海空の全軍隊に匹敵する軍隊の中のエリート中のエリートだった。志願したところでおいそれとはなれるものではなく、厳密な資格審査があった。
それは、このようなものだ。
1. 身長180センチ以上 2. 満17歳以上25歳以下の屈強・強健な若者 3. ナチスが政権を獲得する前から党員であったこと 4. 総統に絶対の忠誠を誓えるもの
それに、SSの制服がミリタリールックの究極のような美しさを持ち、ドイツの若者はその格好の良さに憧れた。強さと美しさを兼ね備えたヒトラー好みの軍隊だった。ちなみにヒトラー自身は身長173センチだったが、それをコンプレックスに感じていたらしく、しばしば長靴にヒールを仕組んで身長を誤魔化していたらしい。
だから、グラス氏の言う「自発的な志願ではなく召還だった」「十代の頃にありがちな両親のくびきから逃げるためだった」という言葉がそらぞらしい言い訳に聞こえる。おそらく来月ドイツで出版されると言う自伝でも、そのあたりのことは事実にふれるだけで言い訳に終始するのではあるまいか。
17歳の時、自分はバリバリのナチスにかぶれ、ヒトラーに忠誠を誓ったと認めればいいではないか、と思うのだが、きっとこころの中は千々に乱れているに違いない。
ちなみに、SSは日本で言えば天皇の警護にあたる近衛兵、近衛師団に近い存在だと思われる。大戦が始まる頃には20万を超える大部隊になり、各地に転戦したところも似ているかも知れない。
いえね、このごろボーっとテレビを眺めているとひたすらギュンター・グラスが映像に出てくるので、文学的にまた盛り上がっているのかと思っていたのでした。
ニュースくらいしっかり抑えておかないとだめですね~。
ということで、ありがとうございました。
ゆうぐるとさんはスイスに住んでいるんだよね。で、ドイツ語放送は日常的に受信できる訳ね。でも、ドイツ語はわからないと、そういう事かな?
いや、旅している時でもその当事国に滞在していても何がおこっているのかわからないで、日本のニュースで理解する事があるよね。そんな感覚なのかな?
日本の新聞でも、見逃すくらいのスペースで報じられて、むしろネットの方が目に付いたギュンター・グラスのニュースでした。
ごめんなさいね、説明不足のコメントでしたね。
そうなんですよ、スイスのドイツ語圏に住んでいています。
たくさんの読者がいらっしゃるのに覚えていてくださったんですね、うれしいです(笑)
ドイツ語はちょっとずつ上達しているようないないような(笑)新聞にもなるべく目を通すようにしているんですけれど、さすがに日本語の新聞にさっと目を通すような感じには行かなくって、情報が大雑把になってしまうんですねぇ。
気になるニュースはインターネットで日本語の情報と照らし合わせてやっと合点がいったりして・・・。でも国際的なニュースは日本のニュースソースではなかなか十分な情報が得られないなぁっていう感じで、そんな時にJunさんのようにHPで個人的に情報を発信していらっしゃる方のものがとってもありがたいんです。
いつも楽しみにHP拝見させていただいています。これからもどうぞよろしくおねがいしま~す。
ゆうぐるとさんもスイスで暮らしていく以上、ドイツ語は覚えざるを得ない訳ですね。
ボクのブログはややヤヤコシヤ!かもしれませんが、一般に生活感をただよわせているブログはむしろ母国での風を運んでくるように感じるかも知れませんね。
ま、おおいに御活用ください(笑)!