マジョルカピンク

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五輪とコンテクスト

2014-02-12 19:06:12 | Weblog
昨夜(というか今朝方か?)女子のジャンプとスノボハーフパイプの決勝の中継があることはわかっていましたが、仕事に差し支えるし見ないで寝ました。
ただ明け方一度目が覚めたときに枕元のスマホで試合結果を検索して「ああー」と・・。
スノボの銀銅は手放しで喜びましたが、普通銀銅が日本って結果だけ見たらショーン・ホワイトにはやっぱかなわなかったのね、と思いますよね・・。でジャンプ(涙)。残念とは言いたくありません。けど金大本命と持ち上げられ、失意の中にいるであろうまだ17歳の少女のことを思うとどうにもやるせなく。
実家で父親とも話してたのですが一発勝負で何があるかわからない五輪の舞台で大本命だなんてプレッシャーをかけてもいいものかねと。今後この経験を糧に一層成長してほしいと願ってやみませんが、今後4年間この五輪の呪縛に悩まされないといいなと老婆心ながら思います。
何かこの日象徴的だったのが、同じ日ほぼ同じ時刻にともにメダル本命の十代の史上最年少メダリストになるかもしれなかった平野選手と高梨選手が違うタイプの選手に見えたことですね。高梨選手は品行方正、コメントも態度もなにからなにまでしっかりしている。実に優等生的。地元やスポンサーやみんなの期待をその小さい身体に一身に受けている感じ。方やスノボメンバーはみんなオリンピックや競技自体をすごく楽しんでいるように見え、余裕すら感じられました。
メダリスト2人のコーチが前回ちょっとした騒動があった国母氏だったというのも、なんかイイ話っぽい。前回は明らかに言われすぎで、可哀想でしたから。

でここで引用したいのが乙武さんが佐村河内氏のゴーストライター騒動について述べた「コンテクスト論」です。
作品そのものよりも作品の背景にある物語で商売するという最近の風潮。これ超わかる。スポーツもそういうところあると思うのです。選手の能力など本質的なことよりも選手や試合の背景にどんな物語が隠されているか。長野オリンピックの時などは清水選手や里谷選手が金メダルを獲ると、お父さんがお亡くなりになっていることなどプライバシーにまで踏み込んで、泣ける話としてマスコミは演出しましたよね。
こういう「筋書きのないドラマ」的なものに大衆は酔いがち。でもこういうのはスポーツには本当はいらないのかもしれません。
私はフィギュアが好きだし特に浅田選手を応援しているので、口では本人が悔いの無いように納得の滑りを、とは言っていますが、できれば良い成績を残してほしいしできれば前回の雪辱を果たしてほしいのが本音。何故なら10年以上も同い年のライバルとして戦ってきて、最後に大逆転できればこんな凄いドラマは無いから。
でもそんなことを選手に押しつけちゃいけないよね。真剣勝負で世界の大舞台に立っている彼ら彼女らに失礼すぎる。日本人はオリンピックが好きだからみんな肩に力入れて見ちゃうけど、もっとスポーツの楽しみ方というものを見る側が真剣に考えるべきときかもしれません。東京五輪も控えているし。でもとりあえず、メダルとれてホッとしたね!ゼロかもしれない、なんて思ったもの。