目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

「日本のエクスプローラー」NATIONAL GEOGRAPHIC2015年4月号

2015-04-19 | マガジン

NATIONAL GEOGRAPHIC 2015.4

NATIONAL GEOGRAPHIC最新号(2015年4月号)は、20周年特別企画「日本のエクスプローラー」を特集している。なかでも日本を代表する探検家である植村直己さんと関野吉晴さんの記事は、大注目だ。

植村さんの犬ぞり単独北極点走破(1978年)時に、写真家アイラ・ブロック氏は、まさにその現場で植村さんに会っている。その回想記を当時の懐かしい写真を散りばめながらしたためている。すでにどこかに書かれていたのかもしれないが、こんな事実が開陳されていて驚かされる。植村さんの計画直前に、同様に北極点を犬ぞりで目指す日本大学隊が犬ぞりに適した良い犬を100頭以上も購入していた。妨害なのか、知らずにそうしたのかは不明だが、そのため植村さんは、犬の確保に苦しんでいる。たしかに著書『北極点グリーンランド単独行』(文春文庫)で理由は明確に書いていなかったように記憶するが、犬探しに四苦八苦したと読んだような気がする。

この単独行の記事から、改めて植村さんのすごさを痛感させられた。周到な準備、体力、知力、不屈の精神、凡人の私が学ぶべきところは大いにある。

一方、関野さんは、自らグレートジャーニーを振り返り、回想記をしたためている。グレートジャーニーといえば、人類がアフリカで誕生し、ユーラシアを横断して北米・南米へと移動していく過程を、逆に南米の最南端からアフリカに向けて人力で移動するという壮大な冒険だった。それをやり遂げた後に、新グレートジャーニーとして、北方・中央ルート、ロシアから稚内へ向けての旅、海上ルート、インドネシアのスラウェシ島から石垣島への旅も敢行していた。驚くべきことにさらに今後もグレートジャーニーを続けるという。人類が中国や日本へたどり着く前に、すでに達していたというオセアニア、ここが次なるターゲットだ。関野さんの挑戦は体力の続く限り行われる。こんな言葉が載っていた。「時間は皆平等にある。失敗したら原因を検討して、再挑戦すればいい」。結果を出し続ける関野さんだからこその説得力のある言葉である。

参考:当ブログ「植村直己さんの本
http://blog.goo.ne.jp/aim1122/e/1988f5e299f63a1d25ec496462be477c

NATIONAL GEOGRAPHIC (ナショナル ジオグラフィック) 日本版 2015年 4月号 [雑誌]
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日経ナショナルジオグラフィック社
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