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いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
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時折、プライベートも少々。

いわき市鹿島町を歩こう24

2015-08-08 07:07:32 | Weblog
                                            分類 : 歴
 いわき市鹿島町を歩こう    24
     (か)れない小井戸の水          所在地 : いわき市鹿島町走熊字柳作

 小井戸の水は、かしま幼稚園脇の道を過ぎていわきニュータウン方向へ向かい、磐城三十三観音霊場の一つである第十七番札所 「高照観音堂」 の登り口付近にあります。

 渡邊家の先祖が、の一大行事として毎年、旧暦7月17日に行われる獅子舞奉納と、高寺山へのお参りで登山する人たちの身体を清め、喉の渇きを癒すために作ったと言われています。
 この井戸を、土地の人たちは「小井戸」とか「観音様の御水垂(おみたらし)」と呼んでいる。


                     《涸れたことがない小井戸の水》

 岩盤の一筋の割れ目から湧き出てくる清水は、年間を通して涸れる事がなく、昔から地元の人々からは、美味しくて身体にも良いとされて農作業の合間や、通りすがりに寄って口にしていた水です。
 汲んで家に持ち帰る人たちもいたくらいだから聖水としても尊ばれました。


                     《渡邊家への通り道にある小井戸》

 身体をこわして病で床に臥したり、死期を悟ったりした人たちは、よく 「小井戸の水を飲みたい」 と家人に頼み、汲んできて貰って口にしたそうです。

 現在では、ミネラルウオーターや清涼飲水などが豊富に出回り、上水道も整備されているので、利用者から忘れ去られたように 「小井戸」 は、今でも山草に隠れるようにして聖水が湧き出ています。
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