いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
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文藝同人が美術展に出展

2015-02-25 11:54:15 | Weblog
                                            分類:催

                                     場所 いわき市民美術館
                                         いわき市平堂根4-4
    復興の槌音
 2月21日から3月1日まで 「第44回 いわき市民美術展覧会」 が開かれている。
 館内の1、2階には一般応募193点、招待作品16点、遺作1点の計210点が展示され、落ち着いた雰囲気の中で出展された人たちの力作に見入った。

              
                          《いわき市民美術館》

    
                   《整然と並んだ作品はどれを観ても趣がある》

 今回は、文藝風舎サークルの同人、田上将夫さんが彫塑(ちょうそ)の部に出展していると、同じ仲間から耳にしたので早速同館へ車を走らせた。
 「他人(ひと)の慶事は自分の喜び」と思い込んでいる私が、ましてや文藝仲間である田上さんの作品とあっては冷静にしていられる訳がなかった。


    
                     《彫塑の部で出展された作品》

 作品のタイトルが 「復興の槌音」だ。
 第一印象で、鳥は「啄木鳥(キツツキ)」かと思った。山の谷間から木を突く音が何も無くなった被災地にこだましてきて、それがあたかも復興への兆しになっていると考えたからだ。ところが幹の中は空洞になっているので生木ではないのが分かる。
 1本の朽ちた木の幹なのだろうか、あるいは流木の一部なのだろうか、そこに1羽の小鳥が止まっている光景なのだ。目の表情から生き物本来の鋭さが感じられない。東日本大震災から4年目を迎える時に、人間ばかりが苦労しているのではない。生き物全てが疲労困憊している。
 小鳥は古木を一瞬の止まり木にして、周囲の様子を窺い、エサを探している時なのかも知れない。
 変わり果てた風景を目にしながら山も、川も、海も人間の手によってスピーディな復興の槌音を待ち望んでいるような姿だった。

 やってはいけないことだが、親指と中指を丸めて軽く作品を弾いてみたら、「キーン」という高い金属音が撥ねかえってきた。 その時に、これは小鳥の生命力が鳴いたもので私に何かを伝えようとしたのだと思ったら、愛おしい気持ちが心を揺さぶった。                                          
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