いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
それに周辺の話題。
時折、プライベートも少々。

今月を吹き飛ばす正月飾り

2009-12-29 08:21:37 | Weblog
                    《正月を迎えたような店内の陳列棚》               分類・行

  「師走」の所以は、師僧が東西の各戸を回って馳せる「師馳(しはせ)」からきているとされています。(※昔は12月に僧侶を招いて経をあげてもらう習慣があったようです)
 一般的には、人が忙しく走り回るからという説もあります。

確かに12月というと身辺が矢鱈と忙しいような気がしたものです。
 当時は正月に備えて、障子張り・大掃除・餅つき・しめ縄作り・正月用品の買出し、それに「おせち料理」は手作りでした。
 酒、味噌、塩、醤油などの生活必需品は通帳(かよいちょう)で購入できたので、大晦日までにツケを清算する惨憺も必要だったからでしょうか。
 いかにも年が押し迫ってきたという実感を抱いたものです。

 現代では「お正月行事」そのものは行われますが何事も形式的な要素が強く、松飾や鏡餅に載せる飾り物はカラー印刷の代用品、パックの中に切り餅が入っていて表面上は鏡餅に見えるもの、「おせち」は真空パック物を開けて重箱に詰め替えるといった具合ですから『正月も押し迫って』という言葉や感覚は余りなくなってきているのかも知れません。

 欲しい物や食べたいものは、思い立ったらコンビニ・スーパー・ディスカウントショップへ駆け込めば、いつでもどこでも手に入る世の中。
 古式豊かな行事も伝統も次第に薄れていくのを危惧する年齢になりました。


        12月29日(火)    七赤 赤口   旧暦11/14

 


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