いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
それに周辺の話題。
時折、プライベートも少々。

鹿島に観音霊場は二ヶ所

2009-10-26 07:17:54 | Weblog
                        《十六番礼所、久保中山観音》             分類・地歴

                              磐城三十三所観音霊場
                                第十六番礼所  久保中山観音
                                           いわき市鹿島町久保西ノ作

 一般庶民の巡礼が盛んになったというのは江戸時代初期の頃からといわれますが、鹿島には「磐城三十三所観音」の礼所が二ヶ所あります。

 この十六番礼所の久保中山観音と、十七番礼所の高照(たかでら)観音(走熊)です。 
※高照観音についての詳細は当ブログの2009・3・31付を御覧下さい。
 
 久保中山観音の御詠歌は  中山と 聞いてのぼりて 朝日さす
                   森のこかげに 立つは白波

 現在の礼所(お堂)は金光寺境内にありますが、昔は久保と神白の境となる栗木平という場所にありました。ここからは太平洋を見渡すことができます。
 久保地区に中山という地名は無く、ご詠歌の中山とは栗木平を挟んで前後に山があるのでお堂のあった所を中山に例えたと伝わっています。
 ですから地名からきたものではありません。

 観音様は十一面観世音菩薩ですが、大きさは人間の胴回りの5人分はあるという巨大なもので、坐像形式でこれほど大きな像は、磐城三十三所観音には類がありません。

 堂内の棟札には「明和6(1769)年8月1日奉建立再興十一面観音像霊法久住」とあるので、この年に栗木平の観音堂から現在地へ移したものと考えられます。    


            10月26日(月)    八白 大安   旧暦9/9

            
                            

            
                           
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