毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




今週きいてきたのは、前橋汀子の「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ 全曲」(Sony Music Labels SICX 10006)。前橋には1988年録音の旧盤もありますが、ここできいているのは2017年と2018年に録音された新盤のほうです。今日これからきくのは、パルティータ中ただ1曲の長調曲、第3番。まったくの未聴のアルバムでしたが、ソナタ第1番から番号順に、じっさいには投稿とはべつに、先取りしつつきいてきたのですが、とても楽しめるものでした。

ソナタ第1番をきいたさい、アーティキュレーションにいささか驚かされたのですが、エーリヒ・ヘーバルトに、バロック・ヴァイオリンの奏法を学んだということから「なるほど」と。若いころヨーゼフ・シゲティやナタン・ミルシテインに学んだことは有名ですが、円熟してからも新しい学びに貪欲なのですね。新しさだけでなく、録音においてはシゲティやミルシティンの無伴奏もききなおし、歴史的演奏にも学んだようです。

さて、すぐれた芸術的成果といえる、この無伴奏のアルバムですが、ヘーバルトに学んだのであれば、楽器はそのままでも弓だけはバロック弓で演奏してほしかった、というのが個人的な思いです。楽器はともあれ、ピリオド・アプローチの演奏をききなれた耳(というか脳)からすると、前橋のすぐれた演奏でもやや平板にきこえてしまいます。3度目があるなら、バロック弓での録音を期待したいところです。

SICX 10006

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