「汝まことの神にしてダヴィデの子よ」は、昨年の復活節前第7日曜日(2009年2月22日)にきいた「BWV22と並ぶ、トーマス・カントル採用試験曲」(『バッハ事典』)です。バッハ学者ヴォルフによれば、BWV22が説教前に、そしてBWV23が説教後に演奏されたとのこと。「当世風様式をもつBWV22とは対照的に」(『同』)、このBWV23はとても真摯な気分のカンタータで、これをはじめてきいたリヒターの演奏は、まさに粛然とした気分にさせる名演だったと思います。しかし、これからきくのはガーディナーの演奏。第3曲や第4曲の合唱は、高揚感があり、気迫がこもったものです。
CD : SDG 118(SDG)