今週のバッハは、コリン・ティルニーのチェンバロを楽しんできました。2019年に録音された「Bach: Partitas for Harpsichord」は、ティルニーの円熟しきった解釈がきけるアルバムです。これからきくのは第6番(BWV830)。楽章構成は、トッカータ、アルマンド、クーラント、エール、サラバンド、テンポ・ディ・ガヴォッタ、ジーグです。解説もみずから筆をとっており、それぞれのパルティータについても、経験と研究にもとづく含蓄のある説明がなされています。使用楽器は、コリン・ブースの1984年製チェンバロ(クリスティアン・ツェルの1728年製)。レジストレーションも鋭さよりも柔らかさ主体で、師が弟子にきかせるような親密さがあります。
CD : CD-1301(Music & Arts)