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12・6NOAH日本武道館大会観戦記①極上のメイン。と、セミ。

2009-12-06 23:36:38 | プロレス
NOAH日本武道館大会観戦記です。
今日も宮城県から上京の観戦友チャン鶴氏と水道橋で飲んでから武道館入り。
結構飲み食いしてから行ったので最初は眠気がしましたが(笑)
水道橋はドームの嵐のコンサートに行く人…というか「チケット譲ってくれ」の看板持ち女子で盛況。

その影響か?今日の武道館も客入りは悪かったです。
昨日K-1もあったし、そもそも不景気の影響もあるでしょう。
それでも一番安い席がガラガラなのは相変らず。熱心なファンが多いのでしょうか。
開始当初はアリーナも空席が目立ち、こりゃあ武道館史上最低の入りかな、なんて思いましたが、
結局最後にはアリーナ~2階Sぐらいは埋まりました。
それでもやはりもう武道館満席は厳しいのでしょうかね。満席でないといけないなんてこともないんですけど。
ま、2ちゃんの馬鹿みたいなNOAHの空席大好きスレッドが盛況にはなるだろうよ。

さて、試合。
やはりメインGHCヘビー、潮崎-杉浦からですね。
今年NOAHでもいろんな試合があって、いろいろ見てきましたが、
ここまでの試合というのは正直、あと1つしか思い浮かばない。それだけ凄い試合でした。
メインをきっちり死力を出し尽くした戦いで締めたことをまず賞賛したいし、
いろいろあった今年が素晴らしい試合で終われたことに大変感激しています。

試合は途中まではやや潮崎が押しながらも互角。
この2人は潮崎がチョップ、杉浦が蹴りと、打撃もできるのが強み。さらに投げ技も多く、攻防は実に多彩でした。
中盤で杉浦がエプロンからの奈落式の投げを決めてリングアウト寸前の潮崎、って場面もあったけど、
その後潮崎がペースを握ると、回転式袈裟切りチョップ5連発とかもあって一気に追い込み、
やや早仕掛けかと思ったがムーンサルト、ラリアット、そしてゴーフラッシャーが完璧に決まる。
いずれも説得力十分のため、それで終わってもおかしくないレベルだったが、杉浦が返す!
それから杉浦が反撃、えげつないほどの膝攻撃で潮崎を撃ち抜く。顔にも何発入ったか…総合でも戦えるわけだ。
そしてジャーマン、ドラゴン、とどめのオリンピック予選スラム!!
杉浦のパワフルかつキレイなフォームの投げ技が決まっていくが、これを今度は潮崎が返す!!
中盤までは割と静かだった客席はいつの間にか冬なのに炎上!!
しかも両者の消耗が激しいなかでもガツガツやりあう姿、これには本当に感動した。
特に潮崎は終盤フラフラ。それでも何度もトラースキック、チョップで甦り、杉浦に流れを渡さない。
そしてこの試合は技のミスらしいミスがなく、実に美しい戦いであったのも特筆モノ。ジャーマンも両者キレイに決めた。
と同時に張り手合戦なんかもあり、気持ちと技術が非常によく絡み合った素晴らしい試合に。だから観客も大炎上!!
最後は幾度となく決まる杉浦のヒザ、コーナーへの投げ、これをしのいでしのいできた潮崎だったが、
ついに杉浦の雪崩式オリンピック予選スラムが豪快に火を噴く!!ありえない高さから落ちた潮崎!!
杉浦が今年のNOAHを素晴らしい一撃で締めました。潮崎はとうとう肩が上がりませんでした。

結局勝者と敗者は決まったわけですが、何と言うかな、
こういう素晴らしい試合を見れたということに感激ですよ。
しかもこれは旧四天王とか、秋山や森嶋とか丸藤でも健介でもない。
潮崎と杉浦という、どちらかといえば主役級ではない2人でこの興奮を作り出したのが凄い。
最終盤は潮崎のフラつき具合といい、杉浦のターンバックルへのパワーボムといい、
何となく四天王プロレスを髣髴とさせる試合でした。
勝敗を分けたのは…経験ですかね。潮崎は王者なのにやや仕掛けが早かった。そこを粘られて、反撃の隙を与えてしまった。
逆に杉浦は若い潮崎にスタミナで負けなかった。実はアンクルホールドを出していないんですよ。
つまりほぼ打撃と投げだけで、潮崎と渡り合って、勝った。もうすぐ40歳ぐらいでも、最高のコンディションを維持している、
まさにプロと呼ぶにふさわしい杉浦。見事です。インタビューでも非常に素直に喜びと感謝を述べていました。
潮崎も素晴らしかった。試合後は潮崎コールもあったぐらい。本当に素晴らしい選手になったと思う。
これまではキレイなプロレスばかりが多かったが、今年は気持ちが前面に出るようになって、完全に一皮剥けましたね。

戦前も試合中も、どっちが勝つのかわからないので非常にドキドキしました。
ただ、終盤に、挑戦者の杉浦のほうが、ヒザをつく王者を見下ろして叫んだ場面があったんです。
その時、これはひょっとしたら…と思いました。ベルト移動があるときって、どこか精神的な部分でも上回らないと勝てないんですが、
杉浦にはそれを感じることができました。
冒頭に書いた「あと1つ」とは、KENTA興行での、秋山-KENTAです。

メインが長くなりましたので、あと今日はセミだけ。
ところが、これがまあ、ひどい試合だったね。
書くことがないんですよ。いつも指摘しているように、ヨネと力皇の試合は全然よくない。
動きが無いし、フィニッシュ以外は全然効いてそうに見えないから。
さらに健介は基本的に誰とやってもいい試合が作れない。
そして森嶋は手首をケガしており、これで一気に興味を削がれた。
森嶋の巨体を活かした攻撃ぐらいは見てて面白かったけど、本当にあれでは困る。
最後は森嶋をダブルのキン肉バスター(これはよかった)、そしてヨネの顔面蹴り5連発。
ダラダラと26分も重苦しい戦いを見せられて終了。一部ではブーイングもあった。
まあヨネ軍団が結果を出したということはよしとするが…
それにしても問題は森嶋だ。
選手会長もやったし、今取締役で忙しいのもわかるが、
どうも取りこぼしが多い。健介にベルトを取られて以降、秋山にもあっさり負けた。
今年はタッグリーグで潮崎に優勝を渡した。そして今日も。
森嶋が必要な時って絶対来ると思うんですけどね、ちょっとふがいないですね。

さて、今日はここまでです。
明日以降残りの試合をUPします。丸藤復帰戦も良かったし、ジュニアタッグもなかなかでした。

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