デラシネ(deracine)

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NOAH10・27日本武道館大会観戦記。

2007-10-28 22:38:17 | プロレス
NOAH武道館観戦記です。
当日は台風が来てる中での大会。武道館到着に最も難儀したかも。
観客が集まるころが一番台風近かったんじゃないのかなあ。
で、観客の入りが心配されましたが、結局7割程度の入り。
まあ、この天候から考えればむしろ健闘したと言えるのかも。
ですから今回は仕方ないです。でも12・2は満員で小橋を迎えられるのでしょうか。

さて、試合。第5試合まではこれといったカードもないので、
試合ではなく、気になった個々の選手について書きます。
伊藤…何でもできる分、特徴が無い選手になりそうで怖い。早く自分のカラーを身につけないと。
平柳…老け込むにはまだ30年は早い。
本田&菊地…老け込んでるし、もう引退してもいいんじゃないか。
志賀&川畑…相手によって光る、光らないことが多い。もう1段上を。
ボビー・フィッシュ…第3試合で一番光っていた。一生懸命やる姿は伝わる。チャンスあげたくなる選手。
森嶋&ヨネ…ヨネが足を痛めながらもそのボビーを仕留め試合を決めた後、森嶋は一人さっさと引き上げた。コンビ解消を匂わす行動のようだが果たして。
青木…TAKAと秋山の絡みに注目が集まる中、青木がTAKAと激しくやりあった。ジャストフェースロックをかわして腕十字にいったときは金星か!?との期待もあったが。試合中は軽い脳震盪だったようだが、能力の高さを見せた。
TAKAみちのく…秋山とほとんど絡まなかったのが残念。でもNOAHにはいつも上がってほしい。
高山…小橋のパートナーに決まったが、カラダがたるんでいるのが気になる。腹は出て緩く、胸の筋肉が落ちている。存在感だけで持っている感じ。
KENTA…どこでも精一杯のファイトをする選手は素晴らしい。伝わるんですよね、見てて。
潮崎…確実によくなってる。あとは受けに回ったときどうするかだけのような気が。

で、5試合が終わったところで小橋建太来場。
ちゃんとテーマ曲もかかり、スーツ姿の小橋が。
「12月2日、日本武道館でプロレスラー、小橋建太として復帰します。対戦カードは高山善廣と組んで、三沢・秋山組と戦います!」
との言葉。簡潔に、それでいて以前の来場挨拶とは比べ物にならないくらいしっかりした口調で復帰戦を告げました。
武道館は当然、大小橋コール。小橋はそれに2度の四方礼で応えました。
もう、戦闘モードに入っている小橋の顔が印象的でした。写真は下で。

さて、第6試合からはタイトルマッチ3連発。
まずはムシキング・テリーに金丸が挑戦するGHCジュニア。
この試合は個人的にはムシキングが王者ながら金丸に挑戦するという図式のように見えていたのは私だけでしょうか。
さらに防衛を重ねてきた王者ならまだしも、テリーは奪取から半年経っての初防衛戦。難しい部分もあったと思います。
でも、テリーは王者らしい戦いを見せました。空中戦でペースを握り、インサイドワークでも金丸をしのぎます。
しかし金丸も大したもの。テリーが2度に渡って狙ったブルーディスティニーをかわし、ディープインパクト、垂直落下ブレーンバスターを的確に決めます。
特にこの2人は技の失敗とかがなく、高度な戦いでした。さすがNOAHジュニア、どういう組み合わせでも面白い。
勝負のポイントは、テリーがミストクラッシュ、そして3度目のトライでようやく決めた禁断のブルーディスティニーと攻め込みながらも3カウントを奪えなかったあたりか。
逆に金丸はテリーの雪崩式の投げ技(テラドライブ?)をギリギリで切り返し、そっから怒涛の攻め。雪崩式垂直落下ブレーンバスターからタッチアウトにつないで3カウント。
正直、どっちが勝つかわからなかったし、どっちが勝ってもおかしくない試合でした。
テリーもベルト奪取の時はひどい試合しちゃったけど、今日は合格点。中の人もジュニアの重鎮相手にここまでの試合できるだけ成長していました。
個人的には(場内も?)負けてテリーがマスクを脱ぐのかと思ってましたが、それはナシ。世間で今どのくらいムシキンが流行ってるのかわかりませんが、正直、もういいんじゃないかなあ。それともマスク脱ぎ履きはNOAHではタブーなのかな。

セミファイナルはGHCタッグ。
10月20日にリーグ戦を制して王者になったばかりの「R・O・D」ディーロ・ブラウン、ブキャナン組に挑戦するのは杉浦・丸藤組。
リーグ戦を勝ち上がった外国人に、リーグ戦に出られなかった日本人組。
どちらも負けられない試合で、両軍の意地がぶつかりあいました。
試合は一方的な外国人ペース。最初は丸藤を次いで杉浦を思いっきりいたぶる展開。あまりにド迫力な攻撃が続き、決着は時間の問題かと思われました。
特に杉浦がつかまっている間、丸藤は入ってこられないようにするカットが見事で、さすがタッグ屋のブラウン、ブキャナン。
さらにブラウンは武藤のポーズからシャイニング・ウイザード3連発。3カウントは入らなかったものの、観客もその強さ、動きの的確さにただ驚くばかり。
そして2人がコーナーから対角線に飛んで杉浦に降ったときはもう終わりかと思われましたが、どうにか丸藤がカット。
そして、やや攻め疲れたか、外国人2人の出す手が無くなってきたころ、丸藤と杉浦が反撃。しかし、これも単発だなあと思っていた頃、ブキャナンに雪崩式合体不知火!そして花道で丸藤がブラウンにアックスボンバー、そして花道不知火。これで流れが変わり、杉浦がブキャナンの巨体を3度持ち上げてのオリンピック予選スラム!
これで3カウントが入り、大逆転でのベルト奪取となりました。
それにしても素晴らしい試合。王者組の怒涛の攻めと、挑戦者組のあきらめない精神力のぶつかり合いは極上の26分を奏でました。
観客も大満足で、試合後は両軍を称える拍手が。「R・O・D」のコールも起き、この外国人ならNOHAで十分やっていける、観客がそういうお墨付きを与えましたね。
そして新・王者組。本当に苦しい中で獲ったのには意味があると思う。特に杉浦はヘビーのベルト初戴冠。なかなかこのコンビ、面白いんじゃないかな。
そして、もう10月も終わりですが、NOAH以外見てないんで何とも言えませんが、年間ベストバウト、この試合が候補に挙がってもいいような気も。

さてメインはGHCヘビー級選手権。
王者三沢にアメリカ・TNAからサモア・ジョーが挑戦。
ところが、この試合は凡戦でした。悪い、とまではいいませんが、お互いに得意技を出し合うだけの展開で、これといって湧く場面もなし。
サモア・ジョーは日本人の技を研究しているのか、いろいろ出しましたが(ストレッチプラムにはおどろいた)、
これといった決め手がなかったのも事実。変形エメラルドを返されると後は打つ手がありませんでした。
三沢はコンディションが悪いと伝えられていましたが、全然そういうカンジはなし。エルボーは切れ、動きそのものはよかったです。ただ、やはりやや重めの外国人相手ではいい試合はできませんでした。
フィニッシュは強烈な後頭部エルボー。あれは、ちょっと…。
子どもには見せられないえげつなさがある。食らったら間違いなく目が飛び出ますよ。

というわけでおしまいです。今回もプロレスを堪能できました。
トータルでは楽しかったですよ。
ただ、あえて苦言を呈するならば、
GHCベルト3試合は移動、移動、防衛でしたが、
いずれも前哨戦で負けた方が本番で勝っている。最近実にそれが多い。
ガチでやってるのだから仕方ない部分はありますが、
前哨戦見てしまえば、ある程度本番の結果が見えてしまうのはいただけない。
そろそろそういうのやめませんか。
前哨戦やるなとは言いませんが、必ず前哨戦負けた方が勝つ、というのは…。
少し気になりました。

以下、当日撮って来た写真です。
まずは、いずれも小橋。場内、フラッシュの嵐でしたね。表情までわからないのがアレですが。
   
最後はインタビューを受ける三沢。
なんかよくわかんない内容でしたが、小橋戦への意気込みと、雨の中来たファンへの感謝を語っていました。