OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

夏に彼女の歌声を

2024-06-15 17:35:04 | ニューミュージック

シルバー・ガール c/w 夏物語 / ペットロック (日本コロムビア)

本日も夏歌ということで、ご紹介するのは中西健夫(key,vo) &白峰美津子(vo) が組んでいたペットロックと名乗るソフトロック&シティ・ポップなデュオが昭和54(1979)年6月に出した、おそらくはデビューシングルと思われる1枚です。

もちろん、聴かせてくれるのは既に述べたとおり、当時流行のニューミュージック的展開がドンズバの爽やかポップス歌謡であり、まずは作詞作曲:中西健夫、そして編曲:宮本光雄&芹澤廣明とクレジットされたA面収録曲「シルバー・ガール」がミディアムテンポのソフトロックな胸キュン歌謡に仕上がっているのは、殊更清涼な白峰美津子のボーカルがあればこそっ!

例によって、少しばかり穿った聴き方ではありますが、個人的には岡崎友紀っぽい声質と節回しにグッと惹きつけられるんですねぇ~~♪

楽曲そのものも中庸を心得たというか、決して派手なフックは用意されていませんが、白峰美津子の抑揚に秀でた歌唱力には、これがジャストミートのド真ん中じゃ~ないでしょうか (^^♪

ですから、こちらが実は推しという作詞:北里奈々&作曲:中西健夫が手掛けたB面曲「夏物語」が、いよいよ昨今話題のシティ・ポップの裏人気作かもしれない、アップテンポのサマーロック歌謡なんですから、たまりません (^^♪

炸裂するブラスやギターソロ、微妙に前ノリ気味のリズムセクション等々、相当に派手な宮本光雄のアレンジにも臆する事の無い白峰美津子の歌いっぷりも素晴らしく、このあたりは失礼ながら、八神純子よりも好きなほどなんですよ、サイケおやじは (^^♪

いゃ~~、白峰美津子、最高ぉぉぉぉぉ~~~!

そして……、だからこそ、同時期に制作発売されていたペットロックのLPを買い逃したのは不覚の極み…… (>_<)

シティ・ポップが流行している今であればこそ、ぜひとも復刻再発を強く望むところであります <(_ _)>

勝手に思い込んでいる夏歌特集、ちょいと継続してみようかなぁ~~♪

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12吋でビートをキメる八神純子

2023-10-28 16:41:35 | Singer Song Writer

黄昏のBay City (Special Midnight Version) / 八神純子 (Discomate =Promotion 12吋)

今は懐かしい記憶として、1980年代の大衆音楽業界では「12インチシングル」と称されたアナログレコード盤が流行りました。

それは名前が示すとおり「12吋」、つまりはLPと同じサイズのアナログ盤に「7吋」、つまりはシングル盤と同じ「45回転」仕様のトラックを刻んだレコードで、それゆえにカッティングレベルの高い音質で長時間のトラックを収録出来るというメリットから、それまで存在していた音源に恣意的なリミックスを施したり、意図して引き延ばしたかの様なロングバージョンがウリの商品だったわけですが、それがパーティやディスコ等々、とにかく集いの場では人気を呼び、だからこそ作られたディスコバージョンが収められる場合が普通になっていました。

まあ……、このあたりは1970年代後半から続いていたディスコブームとの相関性もあるわけですが、これが好きなミュージシャンやシンガー、そしてバンドやグループの蒐集対象のブツとしては極めて価値が高かった側面は否定出来ません。

逆に言えば当時、そんなこんなの「12インチシングル」を出す事が人気の証明になっていたほどでした。

さて、そこで本日掲載したのは、八神純子が昭和58(1983)年に出したシングル曲「黄昏のBAY CITY」のプロモーション用12吋シングル盤で、もちろん作詞作曲は八神純子、そしてアレンジは瀬尾一三という、それだけでは歌謡フォーク ~ ニューミュージックの印象も強い制作姿勢を裏切るかの様な、これは強いビートを前面に押し出したディスコアレンジがイケているんですねぇ~~ (^^♪

実は告白すれば、件のシングル曲「黄昏のBAY CITY」は元々強いビートを伴った勝負曲(?)だったのかもしれませんが、サイケおやじの感性からすれば、幾分彼女らしさに冴えが感じられない凡作という印象……。

しかし、こっちの「Special Midnight Version」と称されたディスコバージョンを耳にした瞬間、目からウロコというよりも、耳から脳天を直撃されたグルーヴのキャッチーさに歓喜悶絶!?!

それは某レコード屋の店頭での邂逅だった事で、直ぐに同盤を買い求めようとしてみれば、それは既に述べたとおりの「プロモ盤」でしたから、尚更に愕然とさせられ、以降必死(?)になって各方面の伝手を頼りつつ、なんとか入手出来たのが本日の掲載盤というわけです (^^;

もちろん、現在ではCD化もされているので、簡単に聴く事が出来るのは僥倖ではありますが、やっぱりリアルタイムでは入手そのものの困難さがありましたので、尚更に好きな八神純子の名曲名唱になっております (^^)

ということで、本日のお題「12インチシングル」はCDの登場によってブームも去った感もありますし、それが流行の最中には、ほとんど意味の無い、例えば通常のシングル盤やLP収録曲のトラックを普通に収録したブツまでもが、そのレコード盤のサイズや別ジャケットの魅力をウリにしての発売が散見される様になっては、いやはやなんとも…… (^^;

ところが、そんなブツに限って、不思議と中古市場では高値安定の商品になっているんですから、世の中は分かりません (^^;

それも奥の細道の名物なのかもしれませんねぇ~~~♪

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魅惑優先主義の門あさ美

2021-07-19 17:30:18 | Singer Song Writer

ファッシネイション / 門あさ美 (ユニオン / テイチク)

ボサノバ歌謡と云えば、忘れちゃ~ならないのが、昭和54(1979)年5月に門あさ美が公式デビュー作とした本日掲載のシングル盤A面曲「ファッシネイション」ですよねぇ~~ (^^♪

と、またまた独断と偏見のサイケおやじではありますが、ひとつお断りしておかなければならないのは、門あさ美が歌う「ファッシネイション」は、明らかに男と女ではウケが違うんじゃ~なかろうか?

なぁ~んていう、思い込みがあるわけでして、簡単に言うと楽曲そのものの男好きするフィーリングと申しましょうか、異性に媚びた雰囲気が滲み出たプロデュースや制作方針が聊か「鼻に付く」という部分は否定出来ないかもしれません。

実際、そのあたりは当時から様々な言われ方をしていたんですが、サイケおやじは好きでしたねぇ~~ (^^♪

とにかく門あさ美にはナチュラルなフェロモンが滲み出た様な節回しの妙があり、それはこの「ファッシネイション」に限らず、自らの演目のほとんどを自作していたという、ある種の自己完結に基く確信犯!?

というレトリックを弄するのは、正に愚の骨頂 (^^;

まずは作詞:岡田冨美子&作曲:門あさ美、そして編曲:戸塚修のコラボレーションが見事に結実した「ファッシネイション」を聴けば一発!

そのニューミュージック系セクシー&ボサノバ歌謡の魅惑の世界に惹きつけられるのは男の冥利と思うほどですよ (^^♪

う~ん、正に曲タイトルに偽りなしってもんでしょう (^^♪

ちなみに門あさ美はヤマハ系のシンガーソングライターで、同社主催のコンテスト等々で世に知られ始めたのは八神純子柴田容子と時期的には同じ昭和50(1975)年頃だったそうですが、掲載のジャケ写ポートレートからもご覧のとおり、失礼ながらヤマハ系にしては洗練されたルックスがニクイほどですからねぇ~~、プロモーション企画との連動に時間が必要だったんでしょうか?

しかし、何故か彼女は公式レコードデビュー以降もライブ活動やテレビ出演は極端に少なくて、幻の美人シンガーソングライター的な売られ方(?)をしていたみたいなんですよ (^^;

でも、だからこそ、コアなファンや信者がそれなりに多く、レコードセールスもアルバムをメインに良かったそうですよ。ただし、サイケおやじはシングル盤を数枚しか所有していないんですが (^^;

ということで、話は変わりますが、またまた東京オリンピックにケチが付きましたですぇ……。

それは今回の儀式関連の音楽を担当している自称ミュージシャンの小山田圭吾が、過去に陰湿なイジメをやっていた事を自慢するインタビュー記事の掘り返し&蒸し返しなんですが、それについては本人&関係者が火消しに躍起なれど、世論は黙っていられないという、それもこれも東京オリンピックへの不信感の表れじゃ~ないでしょうか……?

大会関係者のパーティも盛大にやっているらしく、それでいて国民には様々な事柄で我慢を強いるという為政者どもの欺瞞も露わとなり、もはや素直に参加選手の真剣勝負を観戦するなんてこたぁ~~、出来そうもありません!

ここまで来てから止める事は無理なんでしょうが、オリンピックばかりではなく、世の中の事象全般おいて、ネット社会の現代では隠し事は不可能になりつつあり、しかし全てを詳らかにする事は決して良い方向へは進まないという、皮肉な真理も我々は知っていますから、なんとも考えさせられるばかりです (^^;

まあ……、だからこそ、個人の嗜好が大切にされる社会であって欲しいものです。

例えば、何と言われようとも、門あさ美が好きなように、ねっ (^^♪

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八神純子も美脚です ♪♪~♪

2020-03-26 20:10:25 | Pops

恋のマジックトリック / 八神純子 (ディスコメイト)

掲載したのは昭和56(1981)年夏に発売された八神純子のシングル盤なんですが、ど~です、彼女のムチムチした太腿と引き締まった脛のコントラスが素晴らしく美味しそうでしょう~~♪

これもまたジャケ買い趣味の「美脚」ジャンルと勝手に決めつけているのはサイケおやじの嗜好の為せる業(?)かもしれませんが、こ~ゆ~ショーパン姿っても、男好きのするファッションと思いますが、いかがなものでしょう。

しかし、それはそれとして、肝心の収録A面曲「恋のマジックトリック」は如何にも当時の八神純子を特徴づける名作で、それはなんとっ!

自作自演が当然と思われていた彼女が、堂々と洋楽カバーの日本語バージョンに挑んだのが、その真相であり、元ネタはアメリカで活躍するAOR系のシンガーソングライターとして我が国でも人気が高かったイギリス人のルパート・ホルムズが同時期に発売したシングル曲「素敵なパートナー / Loved By The One You Love」のB面曲としてカップリングされていた「Magic Trick」です。

もちろん、それはルパート・ホルムズの作詞作曲による自演オリジナルなんですが、アメリカでは当時、シングルオンリーの扱いであり、そして日本盤シングルのジャケ写には「八神純子にプレゼント」云々というキャプションがある以上、日本語の歌詞は彼女の作詞とされていますが、現実的はに訳詞に近いものと思います。

そして両バージョンのサウンドの作りやアレンジのツボは、なかなか類似点が多いというよりも、八神純子のバージョンは、大村雅朗によるコピーアレンジという感じでしょうか、この名匠らしからぬ無駄な音使いが気にならないとは申せません。

ただし、それでも八神純子バージョンに魅力が失せていないのは、その歌いっぷりの素晴らしさで、持ち前の歌唱力を再認識させられてしまいますねぇ~~♪

ちなみに、この直前の彼女は例の「パープルタウン」の盗作騒動とか、活動の拠点を米国西海岸へ移しつつあった頃ですから、ど~せなら堂々のカバーバージョンを出せる環境(?)は整っていたんじゃ~ないでしょうか。

問題は、それが我が国で受け入れられたとは必ずしも言い難く、所謂洋楽路線はセールスの不振に繋がったという……。

そして彼女は本格的に渡米したというか、イギリス人プロデューサーと結婚し、当地に移住してしまったのは、皆様ご存知のとおりです。

ということで、聊か話はそれまくってしまいましたが、とにかく「美脚」ジャンルもジャケ買い趣味の王道!

それが本日の結論というわけです。

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カラオケ難曲:その五

2019-11-28 19:22:31 | Singer Song Writer
想い出のスクリーン / 八神純子 (ディスコメイト)

本日は、いきなりの言い訳になりますが、最近ブログを綴るのに頼っているスマホが大不調……。

まずカメラの解像度が全く上がらないし、キーボードを繋いでの入力も特に文字変換の反応が鈍くて、ど~にもなりません。

それでも……、なんとか短めにご紹介させていただきますのは、八神純子が昭和54(1979)年にヒットさせた「想い出のスクリーン」で、これまたカラオケで歌うのは、なかなかに難しい楽曲と思います。

皆様ご存知のとおり、八神純子は曲作りは自分が担当しますが、作詞やアレンジは他のプロ作家との共同作業が多く、この「想い出のスクリーン」は作詞が三浦徳子、アレンジが大村雅朗とクレジットされておりますから、果たして曲メロが先にあったのか、あるいは歌詞が先に出来上がっていたのかは不明なれど、流石にヒット狙いのツボは外していません。

なにしろ曲調が当時流行っていた所謂サンタナ歌謡と申しましょうか、ラテンフュージョンのニューミュージック的展開の趣が強く、もちろんギターはサンタナ色がド真ん中! またパーカッションの使い方も、それに同調しているのですから、歌唱の節回しも自然にノセられてしまうアレンジと演奏になっています。

そして八神純子の声質というか、歌いっぷりも含めて、所謂Aメロは穏やかに粘っこく、それでいてサビは思いっきり裏声交じりの高音域へ持っていくのですから、こりゃ~~、やっぱりプロの仕事の自作自演という強みでしょうか、すなんりと出来る技ではないはずです。

それと八神純子は基本的にピアノの弾き語りスタイルでライブをやっているんですが、このスタジオバージンではアナログ盤シングルを聴く限り、ピアノよりはシンセ系キーボードやストリングスが目立ち、このあたりがステージギグでどのように演じられていたのか、ちょいと気になるところです。

ということで、カラオケでも八神純子のヒット曲は多数歌われているはずで、これまでにサイケおやじも宴席等々では聴かされる事が度々ありましたが、やっぱり彼女の持ちネタはハイトーンボイスの節回しを裏声交じりで演じるのが上手く聞かせるコツかもしれません。

最後になりましたが、冒頭に述べたとおり、やっぱりスマホの不調は大きな気がかり……。

大事に至って中のデータが壊れるのが怖いので、これからその保存作業に移行するつもりです。

上手く復調出来ますように!
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夏でも秋でも八神純子の節は永遠

2019-10-05 19:53:19 | Singer Song Writer
Touch You, Tonight / 八神純子 (ディスコメイト)

今日は、なんか10月とは思えないほど暑かったですねぇ~~~!?!

そこで季節外れの夏向きの曲をお題にしようとレコード棚を漁っていたら、掲載盤のジャケットが引っかかって、あれぇ~~、八神純子のレコードだけど、ジャケ写はちっとも本人らしくないよねぇ~~!?

正直、忘れていたとはいえ、八神純子のレコードだとは瞬時に分からなかったという自らの不明を恥じ、針を落としてみたら、これが秋にはジャストミートのAOR歌謡だったんですから、いやはやなんとも、言い訳にも窮する次第です。

しかし、繰り返しますか、作詞:三浦徳子&作曲:八神純子が狙ったのは完全に大人の世界ですし、瀬尾一三のアレンジも当時の流行最先端だった、ちょっぴりブラコン系のAORがド真ん中 ♪♪~♪

なによりもサウンド作りが、発売された昭和57(1982)年10月という時代そのまんまで、当時を体験された皆様ならば、これこそ典型的な同時代の「洋楽の音」と、納得して懐かしい気分になられるんじゃ~ないでしょうか。

演奏メンバーは今剛(g)、西本明(key)、岡沢茂(b)、林達夫(ds) というリズム隊をメインに当時トップのスタジオミュージシャンが参集しており、それはこの「Touch You, Tonight」も収録して翌年に発売されたLP「ロンリーガール」へ受け継がれる現在進行形の流行歌でありました。

しかし、決してこの「Touch You, Tonight」はヒットしたとは言い難く、まあ、その頃はニューミュージックに分類される歌手やグループならば洋楽同様、アルバムが主戦場と申しましょうか、シングルヒットがなかろうとも立派に評価された時代だったんですが、それにしても彼女の場合は例のパクリ騒動があったにしろ、問題の「パープルタウン」の大ヒットからCMタイアップやテレビの主題歌がらみのシングルヒットを連発していた頃でしたから、何か妙に落ち着いた感じがしましたし、カッコ良すぎて敷居が高かったイメージもありますから……。

で、そんなこんなを思い出しながら聴いていると、それでも全篇「八神純子の節」が出まくっているのは心地好いですねぇ~~♪

ということで、ほとんど「らしくない」ジャケットではありますが、中身は「八神純子」がたっぷり楽しめる裏名曲かもしれませんよ、「Touch You, Tonight 」は。

うむ、秋に発売されるにふさわしいと思うばかりです。
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柴田容子に癒される

2017-12-23 19:44:18 | Singer Song Writer
とまり木 c/w うまくいかなくても / 柴田容子 (キャニオン)

煮詰まりまくっている仕事はそのままに、昨夜は忘年会でウサ晴らしとキメ込みましたが、そのまんま流れに流れて、ちょいと馴染の小さな酒場に辿り着いてみれば、やっぱり中途半端な自分が哀しくもなりました。

そこでそんなこんな気分で聴きたくなり、帰宅して取り出したが柴田容子の自作自演によって昭和53(1978)年早々に出された本日掲載のシングル盤で、殊更A面収録の「とまり木」はストライクゾーンのど真ん中!

もちろん曲タイトルのとおり、これは所謂居酒屋演歌系のニューミュージックであり、女がひとりで酒を飲みつつ、周囲に馴染もうとするも……、みたいな気分はロンリーな歌でして、柴田容子の節回しも弘田三枝子っぽい抜群の歌唱力の素地を活かした泣きのメロウフィーリングが最高に良い感じ♪♪~♪

 ねぇお兄さん……、一緒に飲もうよ……

しかも戸塚修の施したアレンジにはエレピが素敵な隠し味になっていますし、当然ながら曲調にジャストミートする泣きのギターには、思わずコピー意欲を刺激されるんですねぇ~~♪

ご存じのとおり、柴田容子は八神純子や中島みゆき、そして庄野真代あたりと同時期に登場してきたヤマハ系のシンガーソングライターで、一躍注目されたのは昭和50(1975)年の世界歌謡祭における歌唱賞を獲得した自作の「ミスター・ロンサム」という、洋楽フィーリングがたっぷりの名曲名唱だったんですが、何故か本人は地元の名古屋に留まり、ラジオのDJやヤマハの音楽スクールをメインに活動していたもんですから、リアルタイムでは決してブレイクしていません。

しかし昭和53(1978)年、ついに制作発表されたLP「とまり木」は時代の空気を存分に感じさせるソフト&メロウな傑作で、このシングル盤もそこからの先行カットでしたから、ラジオでもそれなりに流れれていましたし、実はサイケおやじも、それによって彼女を再認識させられたというわけです。

う~ん、「ミスター・ロンサム」を歌っていた柴田容子が、ここまで演歌チックな歌謡フォークを出してしまうなんて、その極端な方向性には愕然とさせられながら、それでもレコードをゲットせずにはいられなかった衝動は本物でした。

ちょっぴりキャンディーズのスーちゃん似のルックスも好きですよぉ~~♪

そしてB面「うまくいかなくても」が本領発揮のファンキー歌謡ポップスで、まさに山下達郎が率いていたシュガー・ベイブあたりがお好きな皆様であれば、ノー文句でシビレしまうこと請け合いのグルーヴィな名曲名演ですよっ!

あぁ~~、これまた現在のサイケおやじの心境には、きっちり寄り添ってくれますねぇ~~♪
 
そうそう、書き遅れていましたが、柴田容子は声質も最高に魅力的なんですよっ!

そして、このシングル盤両面で聴かせてくれた二律背反みたいな音楽性が、前述のLP「とまり木」ではさらにたっぷりと入っているわけでして、それこそが如何にも1970年代後期のソフト&メロウな和製シティミュージックの魅力でありました。

確か、だいぶ以前にCD化されていましたので、ぜひとも皆様にもお楽しみいただきたい隠れた傑作盤として、オススメさせていただきます。

また、既に廃盤になっていたとすれば、当時の彼女が残した未発表作品をも含む復刻&リマスターのCDを再発していただけるよう、決死的に希望しているのでした。
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冷たい雨のボサノバ歌謡

2017-10-16 17:41:20 | Singer Song Writer
雨の日のひとりごと / 八神純子 (キャニオン)

冷たい雨が降り続き、急激に寒くなりましたが、皆様は如何お過ごしでしょうか。

そこで本日は雨がテーマの歌謡ボサノバということで、八神純子が昭和49(1974)年末に出した実質的なデビューシングル曲「雨の日のひとりごと」であります。

もちろん作詞作曲は八神純子で、ヤマハ主催の通称ポプコン第8回の優秀曲賞を獲得したほど出来栄えは、なんとっ!

彼女が16歳にして作り上げた初々しい名曲♪♪~♪

なにしろイントロから軽快なボサノバのリズムが気持ち良く、フルート、アコースティックギター、ピアノ、そしてちょっぴりドラマチックなストリングスを伴奏に歌われるメロディの穏やかなせつなさとでも申しましょうか、八神純子が持ち前のハートフルなハイトーンボイスで自作自演の強みを活かしきった節回しを聴かせてくれるんですから、たまりませんねぇ~~~♪

特にサビでの思いつめた表現には、未だピュアハートな彼女を感じてしまいますよ♪♪~♪

このあたりは萩田光雄のアレンジとの相性も良かったと思われますが、実はこの「雨の日のひとりごと」は純然たるオリジナルのシングルバージョンですから、要注意!

というのも、皆様ご存じのとおり、八神純子が本格的にプロデビューしたのは昭和53(1978)年、二十歳になって発表した「思い出は美しすぎて」のスマッシュヒットからですので、同時期に制作された同名LPのA面ド頭に入れられたのは、大村雅朗のアレンジによる別バージョンであり、ピアノをメインに伴奏された、幾分ゆるやかな仕上がりになっているのは、好き嫌いが分かれるところと思います。

それは、このシングルバージョンに感じられた、ある種の意気込みというか、情熱みたいなものが、アルバムバージョンでは、幾分内省的に表現された感じでしょうか、その感性の違いは、つまり彼女の年齢的な成熟と書いてしまえば、贔屓の引き倒しかもしれません。

ですから、なかなか面白く聴ける楽曲でありまして、サイケおやじは両バージョン共に好きなんですが、とりあえず本日はシングルバージョンのご紹介というわけです。

ちなみに当然ながら、今日では両バージョンともにCD化されておりますが、個人的にはデジタル化されたシングルバージョンが「線の細さ」というか、なんとなく痩せたサウンドに聞こえてしまうことから、サビで特徴的なハイトーンボイスのパートに歪みを感じてしまうので、結局は温もりがあるアナログのシングル盤を聴いてしまうのですが、いかがなものでしょう。

ということで、本来なれば歌謡ボサノバは夏の日の必需品とはいえ、こんな冷たい雨の日にも、案外と良い相性を覚えてしまいます。

う~ん、まさに雨の日のひとりごと……、でした。
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初夏は岡本舞子のファンレター

2015-04-28 14:16:33 | 歌謡曲

ファンレター / 岡本舞子 (ビクター)

季節外れというか、いやいや、今や当たり前とは言わない異常気象なのか?

それにしても早すぎる夏という昨日今日ですよねぇ~~~~!~♪?

もちろんいよいよスタートする連休日和として続くことも願っているんですが、ネパールの大地震を思えば、なにやら不穏な空気も漂うわけでして……。

そこで本日は、とりあえずスカッと素直に夏を迎える気持ちを前面に、掲載シングル盤A目曲「ファンレター」に身も心も委ねてみました。

いゃ~、針を落とした瞬間からの爽快感は演奏パートの素晴らしさは言わずもがな、ストレートな歌唱力を披露する岡本舞子はアイドル歌手というよりも、完全な女性ボーカリストの一級品だと思いますねぇ~~♪

確か発売されたのは昭和60(1985)年、岡本舞子にとっては、おそらくは2作目のシングル曲だったと記憶しているんですが、作詞:阿久悠&作編曲:山川恵津子の企図したプロ仕様の楽曲をここまで気持ちを入れて歌える彼女は、本当に素晴らしいですよ♪♪~♪

もちろんこの頃から我が国の歌謡業界では定番化していたビーチボーイズ風味のバックコーラスやギリギリ過多なシンセの用い方も良い感じ♪♪~♪

ちなみに岡本舞子は土曜日の朝に放送されていた西城秀樹のバラエティ番組(?)に出演して有名になった後、歌手としてのスタートはアニメのテーマ曲やCM関連の仕事だったそうですが、アイドル路線に進んだのは当時の芸能界では普通の流れでありながら、リアルタイムでは所謂ニューミュージックのシンガーと局地的に分類(?)されていました。

なにしろ彼女の一連のレコードには八神純子や山下達郎あたりのツアーバンドで軽視出来ない仕事に携わり、作編曲やプロデュースの才能も豊かな山川恵津子が全面的に制作に関与しているのですからっ!!

とにかく聴いて、絶対に後悔しないのが岡本舞子&山川恵津子のコラボレーション!

と、サイケおやじは強く思い続けて、今日に至っているほどです。

ところが岡本舞子は愛くるしいルックが裏目というのは贔屓の引き倒しというか、歌が上手すぎるアイドルという真実が、失礼ながら「かわいくない」という反目もあったようです。

あぁ、結局はなんとなくフェードアウトしてしまったのも、そんな所為なのかなぁ……。

しかし、繰り返しますが、岡本舞子のレコードにハズレ無しっ!

多分CD化されていると思いますので、ぜひとも皆様にはお楽しみいただきたいわけで、特にこの「ファンレター」こそは、初夏の必需品なのです。

それと山川恵津子の過小評価も、個人的には納得し難いもので、もしも出来うるならば「ワークス物」として、レーベル横断のアンソロジー作品集を編んで欲しいですねぇ~~~。

どうか、こうした願いが叶いますように、せつなく祈ってしまいそうです。

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サンタナ歌謡は美しすぎて

2013-08-17 15:34:55 | Singer Song Writer

思い出は美しすぎて / 八神純子 (ディスコメイト)

殊更夏の歌謡曲と言えばエレキとラテン、そしてボサノバとサンタナ

というの最後の部分は、全くサイケおやじの独断と偏見にすぎませんが、それでも昭和50年代のニューミュージックを含む歌謡曲に、そのサンタナ風味がたっぷり塗されていた事は、皆様からもご賛同いただけるものと思います。

平たく言えば、ラテンビートやボサノバのリズムを使い、ギターの音色やフレーズがカルロス・サンタナしていれば、気分は最高♪♪~♪

昭和53(1978)年に発売された本日掲載のシングル盤A面曲「思い出は美しすぎて」も、そんな時代の要請に応えた(?)、これが見事なシティミュージックの決定版でしょう。

なにしろイントロの思わせぶりなギターソロからして、完全にサンタナ歌謡曲の世界にどっぷり惹き込まれるケレンが憎めませんし、間奏や終盤のアドリブパートにしても、哀愁のサンタナフィーリングがテンコ盛りなんですねぇ~~♪

また、肝心の主役として歌う八神純子の伸びやかなハイトーンボイスは、歌詞も曲メロも自作自演の強みを活かした、なかなか自信に溢れたものと思いますが、意図的にモダン化させたボサノバのリズムとサンタナ風味を上手い塩梅にミックスさせた戸塚修のアレンジも秀逸!

告白すれば、サイケおやじは「サンタナごっこ」をやりたい時には、この「思い出は美しすぎて」を鳴らしながら、同じようなギターを弾いてしまう事も度々という前科があり、現在も入れてもらっているおやじバンドで練習中の課題曲として、最近は再びコピーに勤しんでいるというわけです。

と言うよりも、実はサイケおやじはボサノバのリズムギターが苦手なんで、それは相方のギタリスト氏にお任せし、自分では独り善がりのリードを弾きまくりたいだけなんですけどねぇ、恥ずかしながら。

そして話は逆になりましたが、八神純子はヤマハ系のシンガーソングライターとして、昭和50年代から多くの素敵なレコードを作っていますが、如何にも育ちが良さそうな彼女の歌の世界は、リアルタイムでも妙に貴重な存在感がありましたですねぇ~♪

今となっては、特大ヒットの「水色の雨」ばっかりしかテレビでは歌ってくれませんし、例の盗作問題云々で語られる事も多い八神純子ではありますが、むしろ彼女の本質は、それ以外のところに深く感じられるものがあると思っています。

ということで、とりあえず酷暑にも効き目満点の「思い出は美しすぎて」を、ぜひどうぞ♪♪~♪

実は渋滞に捕まって、動けなくなった車の中で、ひたすらにリピート再生するのが八神純子のCDだったりするサイケおやじにとって、これは特に愛すべき歌でもあります。

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