OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

いいじゃ~ないか、オールマンズならば!

2017-06-10 20:51:30 | Allman Brothers Band
Live Chicago 1/31/1970 / The Allman Brothers Band (Shilver Dollar = CD)
 
 
 01 Statesboro Blues (fade-in)
 02 Trouble No More
 03 Don't Keep Me Wondering
 04 Done Somebody Wrong
 05 One way Out
 06 In Memory Of Elizabeth Reed
 07 Stormy Monday (fade-out)

先日のグレッグ・オールマンの訃報には、悲しいというよりは、寂しさがこみあげてきました。

というのも、もちろん故人は偉大なるオールマンズの創設メンバーのひとりであり、看板スタアとして情感溢れるボーカルと決して一流とは言い難いながら、ツボを押さえたオルガン&ピアノでバンドを牽引し、近年の再結成以降は、オールマンズがオールマンズであるための「象徴」として、やはり欠かせない存在でしたからねぇ……。

とすれば、ディッキー・ベッツ(g,vo) の現状を踏まえても、ついにブッチ・トラックス(ds) とジェイモー(ds,per) だけになってしまったオリジナルメンバーが高齢でもありますから、いよいよなのかなぁ……、というのがサイケおやじの偽りの無い気持ちです。

そこで本日はオールマンズが上昇期のライブ音源を収めた発掘CDを鳴らし、故人の冥福とバンドの永劫性に思いを募らせたいと思います。

で、掲載したのは、発売元のデータを信じれば、1970年1月31日のシカゴでのライブ音源をFM放送用に録った、所謂エアチェック物という事なんですが、これは昔っからちょいと知られたブート音源であり、しかも録音日や場所に諸説が入り乱れているという問題作?

それは例えば、録音場所がシカゴではなく、フィルモアウエストであるという説!?

また、そのライブの日時が、ここに記載されたものではなく、「1970年1月31日」というのは、この音源がシカゴで放送された日付だという説!?

そして近年有力となっている説が、これは以前にハーフオフィシャル盤としてリマスター復刻された「A & R Studios:New York, 26th August 1971」と同一音源!?

等々、様々流布されているんですが、サイケおやじとしては、掲載のCDをゲットして実際に鑑賞した後、ますます複雑な気分にさせられてしまったとはいえ、聴いている最中には、やっぱり熱くさせられてしまったですよ♪♪~♪

で、上記した諸問題に関して、サイケおやじが独断と偏見から考察すれば大上段ではありますが、まずこのCDに収められている音源のミックスや音質が、如何にもリアルタイムのラジオ放送からエアチェック致しましたという、一応はステレオミックスながらも、幾分安定性を欠いた、すっきりしないものになっているのは、それなりの結果と思います。

そして前述した「A & R Studios:New York, 26th August 1971」との同一性については、確かに演目はダブっていますし、演奏パターンや聞かれるキメのフレーズ等々は酷似しているものの、各トラックのミックスが違い過ぎるので、なんとも申せません。

そのあたりをちょいと詳しく書かせていただければ、まず冒頭「Statesboro Blues」は、ここでは頭欠けであり、ミックスにしても2本のギターがすっきりと左右に分離していた「A & R Studios:New York, 26th August 1971」の同曲に比べ、ボーカルとギターが左寄り、ドラムスとベースが右寄りという定位になっています。

それが続く「Trouble No More」では、デュアン・オールマンのスライドギターが中央~右寄りにミックスされ直していますし、そうした仕様がCDを聴き進めていくうちに固まっていくというか、オーラスの「Stormy Monday」に至った時には、ギターがはっきりと左右に分離して聞こえるようになるんですから、なんとも結論が難しくなります。

また、当然ながら、各トラックの収録時間も多少の違いがあり、中でも「In Memory Of Elizabeth Reed」の演奏前に行われたチューニングの作業にしても、このブツよりも「A & R Studios:New York, 26th August 1971」に収録のパートは、ずうぅ~と長く入っているんですねぇ~~!?!

等々、他にも比較検討すべきところは多々あるんですが、それでもこのCDで聴けるオールマンズの演奏は、やっぱり好きなものは好きとしか言えない魅力が確かにあります。

特に「Don't Keep Me Wondering」におけるデュアン・オールマンの狂おしいスライド、リズムとビートのアンサンブルがビシッとキマった「Done Somebody Wrong」ではディッキー・ベッツのギターも冴えていますし、もちろんデュアン・オールマンのスライドが炸裂しますから、これぞ南部流儀のブルースロックが存在証明ってなもんでしょう!

それは続けざまに演奏される「One way Out」のカッコ良さにも同様であり、その熱中度は幾分モコモコした音質が反作用的に効果絶大と思うばかりですよ♪♪~♪

う~ん、このギターとドラムスの掛け合いは、常に熱いですねぇ~~♪

さて、そこで気になるグレッグ・オールマンについては、ボーカルに粘っこさと熱気があるのは言わずもがな、「In Memory Of Elizabeth Reed」や「Stormy Monday」で披露されるオルガンプレイにしても、未だマンネリ感よりは説得力が強いのは、そのまんま、当時上昇期だったバンドの勢いというところでしょうか。

ということで、サイケおやじとしては、これはこれで別物として、素直に記載されたデーターを信じて聴いております。

また、紙製の見開きジャケット内側では、デュアン・オールマンの直筆も載っていたりして、好感が持てますよ。

そして正直に書かせていただければ、その音の良さゆえにイマイチ、前半でテンションが上がりきらない印象も感じられた「A & R Studios:New York, 26th August 1971」よりは、その音質が如何にも往年のブートのような掲載のブツが、逆に熱く楽しめるという、全く天邪鬼がモロ出しというのが本音であります、例え両者が同じ音源であったとしても!

あぁ~~、やっぱりデュアン・オールマン(g)、グレッグ・オールマン(vo,key) の兄弟を中心にディッキー・ベッツ(g,vo)、ベリー・オークリー(b,vo)、ブッチ・トラックス(ds,per)、ジェイ・ジョニー・ジョハンスン(ds.per) というオリジナルのオールマンズは最高だぁ~~~♪

きっとグレッグ・オールマンは天国で兄貴のデュアン・オールマンやベリー・オークリーと再会し、一緒に素敵なブルース&ソウルをやっているにちがいありません。

合掌。
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お前に惚れたという日は来るか…

2017-06-09 18:16:45 | 歌謡曲
お前に惚れた c/w 兄貴のブギ / 萩原健一 (エレクトラ / ワーナーパイオニア)

昭和50(1975)年初夏、「ブルージンの子守唄」以来、久々に萩原健一=ショーケンの新曲レコードが出るというので楽しみにしていたら、実際に歌われていたのがド演歌チックな語りソング!?

それが本日掲載のシングル盤A面曲「お前に惚れた」でありました。

いゃ~~、これには本当にクリビツテンギョウのサイケおやじでしたねぇ~~!?!?

だって、ここまでの流れとして、皆様ご存じのとおり、テンプターズのショーケンは同バンド解散後にGSオールスタアズとも言うべき PYG で日本語のニューロックを目指し、役者としても「太陽にほえろ!(日本テレビ)」でのマカロニ、そして「傷だらけの天使(同)」では木暮修という、カッコ悪いことが最高にカッコイィ~~演技を披露していた、そんな姿勢が死ぬほどロックしていたとサイケおやじはシビレていたのですからっ!?

まさか……、タイトルも歌詞も曲調も、こんなに演歌どっぷりなものをやってしまうなんて、想像も出来なかったんですよ……。

それでもイントロがブラスロックっぽいリフだったり、バックのギターにソウルっぽさがあったのは救いとはいえ、いきなり内気な語りがあって、さらにずぶずぶの歌謡曲メロディが出て来るんじゃ~、なにが哀しくて、ショーンがこんな歌を……?

なぁ~ん、本気で不遜な事を思っていたんですから、サイケおやじも若気の至りじゃ~、済まされない愚途でありました。

しかし現実的には作詞:阿久悠&作編曲:井上堯之が提供した「お前に惚れた」は大ヒットし、おそらくはソロシンガー・萩原健一の最初の代表的人気演目になったわけで、そ~なってみるとサイケおやじも虚心坦懐にならざるをえません。

うむ、確かに井上堯之が弾いているであろうギターは泣いているし、萩原健一の節回しにも、湿っぽい歌詞に相応しい内省衝動が滲み出ているのですから、これは立派な大人のロック!?

云々諸々、実に都合の良い解釈で粋がってしまったのが、サイケおやじの情けなさであり、これは皆様に笑われようとも、今となっての懺悔の告白、改悛の情とご理解いただければ幸いでございます。

そして、もちろん今は大好きな歌と演奏になっているんですから、いやはやなんとも……。

また、特筆する必要もないんでしょうが、それにしても、やっぱりリアルタイムのショーケンにイメージ違いとも思える企画を与えた制作側の意図、またそれに従い、結果的に大きな成功を収めた萩原健一の胸中を推察するにはあまりにも深いものを感じるわけですが、その意味での安全策だったのでしょうか、作詞作曲:ブギウギ三人衆&編曲:井上堯之によるB面「兄貴のブギ」が、なんとっ!

前述「傷だらけの天使」で絶妙の共演を披露し、強い印象を残した水谷豊がボーカルでゲスト参加した、タイトルどおりに如何にものロケンロールになっているのは、嬉しいプレゼントでもあり、今となっては面映い感じがしますですねぇ~~♪

ちなみにプロデュースは井上堯之ですから、歌謡ロック狙いの路線を露わにしたかったのかもしれませんが、実は同時に発売されたLP「惚れた」は、このシングル盤に収録の2曲を含みながらも、さらに演歌色が強くなっていたのですから、ますます愕き、それでいて萩原健一でしかありえない個性と質感を堪能出来るという名盤なのか……?

そんなふうに思う他はありませんので、機会があれば皆様もお楽しみ下さいませ。

結局、萩原健一のカッコ良さって、ロック的泣き節の妙なんでしょうか?

そこにはテンプターズ時代の「不貞腐れた歌謡GSヒット」と同時に「正統派に拘ったロックシンガー」としてのツッパリ、さらに俳優としての反逆的演技から義理人情が浮かび上がるような、せつなさの魅力があるのかもしれません。

ということで、どうにも本日は収まりの悪い戯言に終始してしまいましたが、私的には仕事が現在、本気で演歌モードに入っているので、こ~した歌を欲する気分なのです。
 
スカッと、ロックで行きたいもんですが、現実としては暗黙の了解に基づくジャスでもあり、ため息と躍動のブルースロックでもあって、その中から何かしらのソウルを見出そうと、足掻いているのでした。
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惚れた相手が…

2017-06-08 19:24:04 | Weblog

流石に相手がストロングスタイルの強豪なんで、苦戦してます。

とか云々、プロレスの試合じゃ~なくて、これはサイケおやじの今度の仕事の相手の話でして……。

当然ながら、正々堂々とやりたいのは、どちらも同じなんですが、パワーもテクニックも差があるのであれば、反則もやむなし?

否、それは最後の手段だろうよ、皆の衆。

今日は演歌モードに入りそうなんで、これにて失礼させていただきます(__)

 

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ここで、つぶやき…

2017-06-07 19:13:59 | Weblog

難儀な仕事で壁に突き当たり、現在必死で、へばり付いています。

もうちょっとで、手が届く、あの出っ張りに!

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青いシャツへの憧れ

2017-06-06 17:17:16 | 歌謡曲
青いシャツ / 伊東きよ子 (CBSソニー)

常日頃、それほどファッションには気をつかわないサイケおやじではありますが、それでも自分に似合わないというものは知っているつもりです。

例えば、それは色で言えば「青」であり、1980年代では定番のブルーのポロシャツは1枚も着たことがありませんし、Tシャツや車等々にしても、とにかく「青」は似合わないという、まあ、それは思い込みと好き嫌いの問題も絡んでいるところもあるのでしょう。

しかし、そんなサイケおやじにしても、「青いシャツ」にはちょっとした憧れがありまして、それは伊東きよ子が昭和46(1971)年に出した本日掲載のシングル盤A面曲「青いシャツ」という、そのものズバリのせつなくもロマンチックな歌を知ってからでして、実は告白すれば、リアルタイムじゃ~聴いた記憶がなかったんですが、たまたま中古屋で昭和50年代も終わりの頃に邂逅した掲載盤にシビレちまっちゃ~、自責の念もどこへやら!?

とにかく去ってしまった男への未練を幾分無理した可愛い女の心情で綴った山上路夫の歌詞もニクイばかりなんですが、そこに附された、これまた愛らしいメロディとセミクラッシク調のアレンジを提供した渋谷毅が抜群に素敵な仕事ですよっ!

しかも、スローテンポのそれを「じっくり」と、そして「さらり」と節回す伊東きよ子の歌唱力とコケティッシュな声質の魔法が素晴らし過ぎます♪♪~♪

あぁ~~、「青いシャツ」が似合う男になりたいっ!

と、サイケおやじは痛切に夢想しましたですねぇ~~~、恥ずかしながら。

おまけに、その頃に参加した某パーティのビンゴ大会で、偶然にも「青いシャツ」が当たってしまったのも、神様の思し召し!?

なぁ~んていう、出来過ぎた実話もありました。

しかし、それでもサイケおやじは、その「青いシャツ」に袖を通す事は今に至るも無く、そのまんま箪笥の奥に入れっぱなしというのが現状で、何故ならば、やっぱり自分には着こなせないし、伊東きよ子の歌に心を奪われた後になってみれば、やっぱり……、ますます気恥ずかしいという……。

ということで、これから梅雨~真夏に向かって、ちょっとでも爽やか過ごしたいと思えば、服装だけでも暑苦しさは避けたいわけなんですが、そ~かといって仕事の現場において、あまりにもラフなスタイルは気に入らないし、キリリとした着こなしこそが、暑さに打ち勝つようなものを感じる時もあります。

そのあたりも、サイケおやじの「OLD WAVE」な気質として、ご理解願えれば幸いでございます。
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銀のめがねとは言わないまでも

2017-06-05 14:51:05 | 歌謡曲
銀のめがね c/w のっぽがお似合い / 黒木真由美 (キングレコード)

所謂オールディズポップス風味がアイドル歌謡のひとつの切り札であった事は、昭和30年代の和訳詞を附した洋楽カバー歌謡の時代から続く素敵な伝統(?)だと思えば、昭和50年代にそれがリバイバル的に再利用されたのも、必然の流れであったわけで、しかも当時は例の「アメリカン・グラフティ」のブームもありましたから、さもありなん!?

もちろんユーミンの「ルージュの伝言」という、モロに分かり易いメジャーなヒット曲も追い風になっていましたですねぇ~~♪

例えば昭和51(1976)年春に黒木真由美が出した本日掲載のシングル盤も、まさにその路線に沿った人気作として、実はリアルタイムよりは現在において人気を集める1枚かもしれません。

なにしろ、まずは小泉まさみ& 作曲:加瀬邦彦が提供のA面曲「銀のめがね」からして、アップテンポでお茶目な雰囲気がたまらないアイドルポップスであり、乾いたギターの音色、ビーチボーイズ系のバックコーラス、小気味良いリズム&ビートにノリまくった黒木真由美のボーカルがニクイほど♪♪~♪

う~ん、こ~したアレンジは小泉まさみ&船山基紀の共同作業とクレジットされていますが、どちらに比重が高かろうとも、見事な仕上がりの大きな要因かと思います。

また、一方B面収録の「のっぽがお似合い」も負けず劣らずに素敵な名曲・名唱になっていて、作詞作曲はA面と同じ小泉&加瀬組ながら、こちらは川上了のアレンジが尚更に歌謡曲っぽく、個人的には「銀のめがね」よりも好きですねぇ~~♪

ちょっとコミカルな歌詞をヘタウマ調に表現しているとしか思えない黒木真由美の歌唱は賛否両論かもしれませんが、だからこそ、それも彼女の実力じゃ~ないでしょうか。

ということで、話は変わりますが、「めがね」と云えば、最近のサイケおやじは視力が衰えてきて、特に小さな文字がツライので、「はずきルーペ」とか、そんな道具を欲しています。

願わくは、プレゼントを……、なぁ~ん思うのは、儚くも叶わぬ夢とは知りつつも……。
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アナログ盤でドゥ~ワップ

2017-06-04 19:15:05 | 歌謡曲
ドゥー・ワップ! トゥナイト c/w イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト / ザ・キングトーンズ (SMS)

またまた最近はアナログ盤の人気が再燃しているらしく、往年の人気作・傑作が塩ビのレコード盤に新品プレスされて普通に売られている現状は、嬉しい思いと同時に気になる疑念(?)を隠せないのがサイケおやじの正直な気持ちです。

それは現在、新しくプレスされている過去の名盤レコードが、その生産過程おいて、どのようなカッティングマスターが用いられているのか?

という疑問でありまして、以下はちょっとマニアックな話になるんですが、塩ビのレコード盤が普通に作られていた時代は、機材はアナログのテープレコーダーが主流であり、まずはそれでスタジオやライブの現場で録られた所謂セッションテープが作られ、これは1960年代頃までは2~6チャンネルが限度でしたから、各々のトラックに入れられた音声をスタジオの現場で再調整、つまりミックスし直し、その中には新規のダビング作業でボーカルや楽器、効果音等々が付け加えられる事も普通に行われつつ、そうして仕上がったのが、オリジナルのマスターテープとなるわけです。

そして、そこから塩ビのレコードをプレスする場合、今度はカッティングマスターと呼ばれる、レコードスタンパーを作るための整音作業を施したテープが作られ、これはもちろん、レコード針で再生される塩ビの円盤が、きちんとリアルタイムのオーディオ機器で再生した時に様々な支障をきたさない事を前提とした必須事項であったわけですから、我々リスナーは必ずしも、歌手や演奏家が直に出していたサウンドを聴いていたわけではありませんし、それは制作側も受け手も自然に納得していた事に他なりません。

というか、そんなこたぁ~、特に問題にもならなかったし、知る必要も無かったのが本当のところでしょう。

ところがCDが普及し、アナログ盤時代の作品がデジタル化されての再発CDを聴いてみると、これがど~しても昔に馴染んだ音の雰囲気とは異なる違和感を覚えてしまう場合も、決して少なくはないわけで、実はそれこそが、スタジオで聴かれていた真実のサウンドなのだっ!

とか云々、メーカー側からの宣伝は、それと同時に言い訳としか思えないというリスナーやファンが大勢存在している事も、また偽りの無い現実でありましょう。

さて、そこで冒頭述べたサイケおやじの疑念とは現在、再プレスされて出回っている新品アナログレコードのカッティングマスターが、本当にリアルタイムで仕上げられたオリジナルのマスターテープから作られているのか?

という点であり、もしかしたらCD時代にデジタル化された、つまり新規に作られたデジタルマスターを使ってのカッティングマスターからスタンパーが作られ、それで塩ビのレコード盤がプレスされているのであれば、当然ながら、往年の味わいは再現されていないのではないか?

という、コアな心配なんですよ……。

これは普通に言われてい事なんですが、昔の音源がCDで復刻された場合、リマスターで音が格段に良くなった!

なぁ~んて事は良くも悪くも、時代の流れの中に浮き上がる進化論みたいなものでしょう。

もちろん、サイケおやじにしても、旧譜のCD復刻に関しては、リマスターについての一喜一憂は常に感じるところであり、アナログ盤で耳に馴染んだ音楽がデジタル化された事により、ある種のスッキリ感で気持良く好きな楽曲や演奏を楽しめる事は否定するばかりではありません。

むしろ、それによって新しい発見や快感に酔いしれる場合が少なくないのです。

ただし、それを全て「良」とする事は必ずしも出来かねるわけで、結局はアナログ盤には、それでしか味わえなかった楽しみがあったという真実に突き当たるという、いやはやなんとも、自己矛盾を感じてしまうんですねぇ……。

さて、そこで本日掲載したのは、我が国を代表するドゥー・ワップ・グループのキングトーンズが結成20周年記念として昭和55(1980)年に出したシングル盤で、収録両面2曲は洋楽ファンには人気が高い同ジャンルの名曲を日本語でカバーしたという優れものなんですが、これがなんとっ!

スタジオでの一発録り、しかもモノラルミックスによるダイレクトカット盤というのが、愕きの傑作!?

こ~したマニアック盤が作られた背景には、皆様ご存じのとおり、当時の我が国で一躍のブームになっていた「ドゥー・ワップ」という黒人音楽のオールディズが、シャネルズというアマチュアから突然に大ブレイクしたグループの人気による注目度の高さと共にあったものですから、大御所のキングトーンズにもその真価が求められていたと思われます。

そして、そうなればプロデュースは玄人趣味の巨匠・大瀧詠一が担当するのは絶対に揺るぎない真実であり、訳詞の一部やアレンジまでやってしまった手際は本物!

ちなみに前述のシャネルズもアマチュア時代、既に大瀧詠一の知遇を得て、一緒にレコーディングもやっていたという関係であれば、それも納得されて然るべきですし、とにかく出来上がったレコードを聴いてみれば、まさにニッポンのドゥー・ワップ、ここにありっ!

確か当時はマスコミでも相当に話題となって、日頃は反発するマニア筋にもウケは良かったという印象ですが、サイケおやじも、これにはKOされましたですねぇ~~♪

特に個人的にはB面に収録されたザ・ファイブ・サテンズのカバー「イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト / In The Still Of The Night (夜の静寂に)」が大いに気に入り、聴き狂った前科は消える事が無いように思います。

ところが、これが後にCD化されてみると、ど~してもアナログ盤に刻まれていた雰囲気が再現されていません。

なんか……、薄っぺらな印象が拭いきれず、全くこ~した音源のデジタル復刻の難しさを感じるばかり……。

ですから、後追いでキングトーンズのファンになられた皆様、また音楽が心から好きなリスナーの皆々様には、このシングル盤に収められた両面2曲をお楽しみいただく場合、ぜひともオリジナルのアナログレコードでの鑑賞を強くオススメしたく思う次第であります。

ということで、またまた本日も生意気満点、独り善がりの戯言に終始してしまい、反省もしておりますが、しかしそれでも正直な気持ちが偽れないのはサイケおやじの我儘であり、どうかご容赦お願い致します。

実は本日、久々に街へ出て、新発売されたと思しき復刻&発掘CDや中古のアナログ盤等々、様々なネタを仕入れてしまったんですが、ここまでの思いを文章にしてみたら、なんだかCDをゲットするのが複雑な心境というか、しかし、それもまた悲喜こもごもの楽しみと自分に言い聞かせているのでした。
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ギターのような女の子が恋しい

2017-06-03 18:29:27 | 歌謡曲
ギターのような女の子 / 佐良直美 (日本ビクター)

名曲&傑作を数多世に送り出した筒美京平にしても、その全てがヒットしたというわけでは当然無く、だからこそ後にカバーバージョンが人気を集めたり、そこからオリジナルバージョンが再評価されたりするという、所謂裏名曲がどっさりある事は揺るぎない真実と思います。

例えば佐良直美が昭和44(1969)年春に出した本日掲載のシングル盤A面曲「ギターのような女の子」は、作詞:橋本淳&作編曲:筒美京平が提供したソフトジャズっぽい、なかなかオシャレなイメージの楽曲を佐良直美が持ち前の歌唱力でライトにスイングさせた名曲&名唱であるにもかかわらず、ヒットチャート的には、ほとんど空振りという……。

実際、当時は中学生だったサイケおやじにしても、そのスマートな哀愁というか、当時流行最先端だったイージーリスニング系のジャズサウンドと所謂ソフトロックやカントリー&ウェスタン風味のメロディ、そして彼女の節回しに心地良い雰囲気にさせられた記憶は忘れ難く、かなり後になって件のシングル盤を中古で入手してみれば、聴くほどに筒美京平の狙いの的確な凄さ(?)にシビレっぱなしという状態が今も続いているほどです。

特に中盤でマイナーに転調するところは、凡そ一般の歌謡曲では珍しいほどの洋楽っぽさだと思うばかりですし、ハーモニカやリズムギターの用い方にしても、ハウリッドあたりで作られていたポップカントリーからのイタダキ的アレンジがニクイばかり♪♪~♪

ところが、既に述べたとおり、この「ギターのような女の子」は全然ヒットしなくて、というよりも、次に発売されたシングル曲「いいじゃないの幸せならば」が同年のレコード大賞に輝くほどにメガヒットしてしまった所為で、ほとんど忘れられてしまったという現実もあったような気がします。

こうして時が流れました。

サイケおやじが次にこの名曲に再会したのは、南沙織が昭和47(1972)年末に出したLP「早春のハーモニー」に入れたカバーバージョンで、基本的な曲構成はそのまんまながら、こちらは高田弘のアレンジに絶妙のカントリーロック風味があり、またそれが南沙織というよりも、シンシアにはジャストミート♪♪~♪

もちろん歌唱力・歌唱表現においては佐良直美に及ばないのが正直な現実でありましょうが、個人的にはシンシアのバージョンにだって充分伝わるものを感じますし、彼女ならではの伸びやかな声質、時に甘え口調が滲む節回しがたまりませんよ♪♪~♪

そして同時に、佐良直美のオリジナルバージョンの素晴らしさが思い起こされるのは当然が必然であり、前述したとおり、彼女のシングル盤をゲットするのも至上命令となったわけです。

う~ん、名曲は何時だって不滅という証のひとつが、ここにもあったんですねぇ~~!

現在では佐良直美、そして南沙織の両バージョンは共にCD化されていますし、他にもカバーバージョンが幾つか存在するらしいので、機会があれば、ご紹介したく思います。

ということで、最近はカントリースイング調のレコードやCDが妙に恋しいサイケおやじです。

明日は街へ出て、久々に自由な時間も作れそうなので、猟盤&ネタ探しに勤しみたいと希望しているのでした。
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疲れ旅

2017-06-02 19:24:01 | Weblog

只今、帰途の最中です。

正直、疲れました……。

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梅雨の道行

2017-06-01 19:33:17 | Weblog

今月は、いきなりの無理難題を抱えつつ、隣国へ……!

移動中ということで、本日のこれにて失礼させていただきます(__)

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