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サイケおやじの生活と音楽

チェッ チェッ チェッ とノリまくれっ!

2017-04-26 18:31:49 | 歌謡曲
チェッ チェッ チェッ / 橋幸夫 (日本ビクター)

昭和歌謡界御三家筆頭と云えば、橋幸夫であり、持ち歌も正統派歌謡曲、民謡&演歌調、さらにはムード歌謡からリズム&エレキ歌謡等々、とにかく何でもござれの実力は殊更昭和30年代から幅広いファン層を獲得した要因でありましょう。

また、加えてそれが橋幸夫の爽やかにしてスキッとしたルックスにもジャストミートしており、本業の歌手として、さらには映画出演においても、常にヒット作を連発する勢いに直結するものだったと思っています。

それは時代最先端の流行を意識しながらも、基本的には大衆の望むところを逸脱しない、緊張と緩和のバランスに秀でた芸能魂というか、それでいて決して安易な迎合なんかとは無縁のスタア性がありましたですねぇ~~♪

そこで本日ご紹介したいのは昭和39(1964)年晩秋に発売された、これが実にカッコイィ~~、エレキ歌謡の大傑作「チェッ チェッ チェッ」で、とにかく我が国のエレキブームに火をつけたアストロノウツの大ヒット「太陽の彼方に / Movin'」で刷り込まれた例の「ノッテケノッテケ」のリフとビートを巧みに歌謡曲に転用した吉田正の作編曲が冴えまくり♪♪~♪

当然ながら演奏パートのエレキ節やロケンロールの本質たるリズムの楽しさはドンズバに打ち出されていますから、橋幸夫も持ち前の強いビート感をサラリと表現しつつ歌っていく素晴らしさは唯一無二でしょう!

そこには曲タイトルどおり、スマートに節まわされる「チェッ チェッ チェッ」という舌打ちフレーズがニクイばかりで、今となっては「ピンクサーモン」だとか、幾分ブッ飛び気味の言葉も用いた作詞は、佐伯孝夫の天才性の証明なんでしょうか、サイケおやじは好きですねぇ~~♪

なにしろこれを小学生当時から今に至るも、事ある度にサイケおやじは口ずさんでしまうほどですからっ!

また、この大ヒットを受けというよりも、既に企画が一緒に進んでいたのでしょう、橋幸夫と倍賞千恵子が共演による翌昭和40(1965)年のお正月映画「涙にさよならを(松竹)」の主題歌でもあり、まさに勢いは止まらないというのが当時の橋幸夫でありましたし、エレキブーム&エレキ歌謡を紐解く時には絶対に外せない名曲名唱だと思います。

と同時に前述「涙にさよならを」も本当に面白い、如何にも昭和高度成長期の娯楽映画であり、橋幸夫の役は定番だったスポーツカーのセールスマンというのも憎めませんが、前半は青春人情ドラマ(?)、後半はアクションサスペンスという飽きさせない展開は流石、前田陽一監督の手腕の冴えでしょう。

正直、リアルタイムでの鑑賞が叶ったサイケおやじは、その幸せに感謝しておりますし、一刻も早いDVD&BD化を熱望しています。

それと書き遅れましたが、前述したアストロノウツが、この「チェッ チェッ チェッ」のエレキインストバージョンをレコーディングしておりまして、これも機会があれば皆様にお楽しみいただきた傑作ですよ♪♪~♪

ということで、エレキ歌謡と云えば加山雄三が先駆的第一人者と思われがちですが、どっこい! 橋幸夫だって既にエレキブームが日本中を席巻する初期段階の昭和39(1964)年に「チェッ チェッ チェッ」という大傑作を歌っていたという真実も忘れてはなりません。

もちろん橋幸夫は決してエレキ歌謡やリズム歌謡だけに留まらない、本当に様々な色合いの楽曲を歌い続け、どのジャンルでもヒットを飛ばした偉大な存在ですから、何か1曲だけでは語る事は出来るはずもないんですが、だからと言って「チェッ チェッ チェッ」がなんとなく過小評価されている感があるのは、ちょいと納得し難いわけです。

今は仕事に追われてやる事も叶わないサイケおやじのバンド活動が再開出来るとしたら、心底エレキのバカ大将に成りきって、「チェッ チェッ チェッ」を弾きまくりたいと願っているのでした。
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