■遥かなる愛の道 c/w I Use The Soap / David Gates (Elektra / ワーナーパイオニア)
我国で歌謡フォークが全盛となった昭和40年代後半からは、もちろん洋楽の世界でも所謂シンガーソングライターの存在が大きなブームになっていました。
ただし、そういうスタイルの誰もが売れていたわけでは決してなく、やはりポップなフィーリングと確かな音楽性を両立させてこそ、一般リスナーにはすんなりと受け入れられた結果があった事は、今更サイケおやじが稚拙な筆を弄するまでもありません。
例えば、常に素敵なメロディと爽やかな音作りで人気を集めた実力派グループのひとつがブレッドであり、その発表される諸作はもちろん、中心人物とされていたデヴィッド・ゲイツがリアルタイムの1973年秋に出したソロアルバム「デヴィッド・ゲイツ・ファースト」は、プロのミュージシャンや評論家の先生方からの評価も高い大名盤♪♪~♪
当然ながら、当時の歌謡フォークにも、そこからのエッセンスが瞬時に応用されていた事は、後追いで聴くほどに納得されましたですぇ~~♪
そして本日掲載のシングル盤は、おそらくは先行カットされた1枚と思われますが、ちょい聞きには地味~な印象の「遥かなる愛の道 / Clouds」をあえてA面に入れた思惑は案外と深淵!?
結論から言うと、この歌はアルバムでは「組曲:Clouds, Rain」の前半を編集したシングルバージョンなんですが、そこはかとないメロディの流れがジワジワと心に染み入るのは、デヴィッド・ゲイツが持前の真摯な節回しと不思議な胸キュンフィーリングの声質の魅力でしょうか、とにかく良い曲なんですねぇ~♪
シンプルにしてキャッチーなイントロのピアノやキメ所でズバッと出るドラムス、出しゃばらないアレンジや風の音のSEも良い感じ♪♪~♪
思わず、もっと聴いていたいという気分にどっぷりですよ♪♪~♪
そして素直にレコードを買ってしまうという美しき流れから、今度はB面の「I Use The Soap」に針を落せば、そこは当時の歌謡フォークでは定番とも言えるフォークギターのコード弾きによる親しみやすい元ネタばらし!?
そんな世界が、これまた心地良いんですねぇ~~♪
おそらくはこれを聴いて、ヒントを得ていたフォーク愛好者が大勢? という推察が易いとしても、決して憎める状況では無いでしょう。
そういう寛容と安心が、これまたデヴィッド・ゲイツの魅力のひとつだと思います。
ということで、前述した傑作LP「デヴィッド・ゲイツ・ファースト」も、歌謡フォークファンなればこその愛聴盤として、今日でも決して忘れ去られる事はありませんので、いずれはじっくりとご紹介する前段として、本日はシングルカット2曲のみのツカミであります。
あぁ~、デヴィッド・ゲイツの歌って、本当に癒されますねぇ~♪
最近は修羅の道に入る事も多いサイケおやじが、最も求めてしまうのは、これというわけです。