■愛の化石 / 浅丘ルリ子 (テイチク)
歌手から俳優に転向する人も多い芸能界で、しかし「昭和」の女優さんは歌うのもスタアの証として大ヒットしたのが、本日ご紹介のシングル曲です。
歌っている浅丘ルリ子は説明不要、日活の看板女優として夥しい作品の中でヒロインを演じ、また同時に歌ったレコードも沢山残していますが、この「愛の化石」は歌ったというよりも、「語り」がせつない大名演♪♪~♪
それはご存じ、「愛するって、愛するって耐えることなの?」というキメ台詞が、彼女のような美女から囁かれるという禁断の必殺技となって、本当にたまりません♪♪~♪
もちろん、そのバックには、せつなくも哀しい曲メロがちゃ~んと用意され、浅丘ルリ子ならではのハミングと歌唱も聞かれるのですが、やはり卓越した台詞回しがあってこその大ヒットでした。
とにかく並木六郎による作詞は、読んだだけでは気恥ずかしくなるような女心の悔恨を描いていながら、それを浅丘ルリ子が演じると、完全に十八番の世界になるんですねぇ~。もし、これが他の女優さんだったら、失礼ながらイモ芝居になるでしょうね。
また作曲:三木たかし、編曲:高見弘によるメロディ&演奏のパートは、これまた寸止めの胸キュン感がいっぱい♪♪~♪
ですから昭和44(1969)年のちょうど今頃、日本中はこの「愛の化石」に酔いしれていたわけですが、なんと同時期にはウルトラ級のメガヒット「黒猫のタンゴ / 皆川オサム」があったというのも、尚更に印象的な記憶です。
それと「あなたの心に / 中山千夏」も、この頃だったでしょうか……。
ということで、これが今から40年前って、光陰矢の如し!
ジャケットの美しすぎる浅丘ルリ子のおねえさまが、今もしっかりと私を見つめてくれる、それだけで幸せを感じるサイケおやじが本日の気分なのでした。