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サイケおやじの生活と音楽

あの頃、あの日の吉沢京子

2021-09-28 17:59:58 | 歌謡曲

そっとしといてネ! / 吉沢京子 (ユニオン / テイチク)

アイドルの系譜を辿ると云えば、昭和40年代中頃において、岡崎友紀と双璧だったのが吉沢京子でしょう。

ご存じのとおり、彼女は桜木健一と共演した「柔道一直線(TBS)」のミキッペ役で大ブレイクしたのが昭和44(1969)年で、その純朴な愛くるしさとソフトな曲線美が素敵な肢体の魅力は、同時代の中高生男子が最大公約数的に理想とする憧れの同級生みたいなスタア女優でありました。

特に「柔道一直線」の劇中、バスケットボール部に入った彼女のブルマー姿を忘れていない皆様だって、きっと大勢いらっしゃるでしょう (^^ゞ

ですから、件の「柔道一直線」放映中から他のテレビドラマや映画に出演する事も多く、当然ながら歌う女優としてのレコードデビューは昭和45(1970)年春頃だったと記憶しているんですが、それが彼女の主演映画の主題歌という位置付けで制作発売されていったのは言わずもがな、作詞:岩谷時子&作曲:森本太郎から提供された本日掲載のシングル盤A面曲「そっとしといてネ!」は、昭和45(1970)年11月に公開された彼女の主演作「バツグン女子高生 そっとしといて 16才(東宝・松森健監督)」の主題歌なんですねぇ~~♪

もちろん、映画本篇は明るくてホロ苦い学園青春物語で、内容的には「ボクシング一直線」みたいなストーリーだったんですが、この主題歌「そっとしといてネ!」は、ちょっぴりミスマッチな王道歌謡曲という雰囲気が濃厚で、加えて川口真のアレンジが、ちあきなおみが前年にヒットさせたデビュー曲「雨に降れた慕情」に代表される、A&M~CTIで制作されていた所謂イージーリスニング系のジャズサウンドになっているもんですから、決して上手いとは言い難い吉沢京子の歌唱力では……。

しかし、かえって、それがイイんですよねぇ~~ (^^;

ちなみに、件の「雨に濡れた慕情」とサウンドの作りが似ていると聞えてしまうのは、バックのカラオケパートを演奏しているスタジオプレイヤーがほとんど同一なのか?

という疑問の解釈もあるんですが、いかがなものでしょう。

また、作曲を担当した森本太郎は言うまでもなく、タイガースのタロー、その人であります。

それと、これまた当然と申しましょうか、実はサイケおやじは当時、リアルタイムで映画本篇「バツグン女子高生 そっとしといて 16才」を劇場鑑賞しているんですが、告白すれば、お目当ては同時上映の「学園祭の夜 甘い経験(東宝・堀川弘通監督)」でして、なにしろ……、それは鳥居恵子や小山ルミが出ていましたからねぇ~~ (^^ゞ

しかも、作品そのものが、なかなかサイケおやじの好みにジャストミートのせつない青春物語でありまして、やるせない結末が如何にもというあたりは、再鑑賞を希望するばかりでございますが、あえて述べさせていただければ、ちょうど末期の大映で関根(現・高橋)恵子や八並映子、そして松坂慶子を起用して作られていた「レモンセックス路線」を踏襲継承している雰囲気がツボを刺激してくれたというわけです。

閑話休題。

しかし、吉沢京子にも、実は素敵な主演作がありまして、それが本作に先立つ「バツグン女子高校生 16才は感じちゃう(東宝・松森健監督)」なんですが、これが前述した「レモンセックス」系の裏傑作じゃ~なかろうか?

なぁ~んて、これまたリアルタイムで劇場鑑賞出来た幸せな記憶に浸りつつ、サイケおやじは思いを強めているのです (^^ゞ

ということで、吉沢京子は映画やテレビドラマ出演の夥しさと並行しての活動で、歌手としてのレコード発売もそれなりに多かったんですが、個人的にはテレビの歌番組等々での実演歌唱場面は、なんとも記憶が薄い感じです。

ところが時が流れた昭和も末頃、某和服のイベント会場に登場した彼女が、ご愛敬で一節だけ歌ってくれたのが、この「そっとしといてネ!」だったんですよ (^^♪

いゃ~~、この時は嬉しかったですねぇ~~♪

もちろん、すっかり彼女は熟女の佇まいではありましたが、やっぱりアイドル女優だった魅力は健在でしたから、その場はグッと盛り上がったのでした。

あぁ……、もう一度、アイドル女優・吉沢京子の主演映画が観たいっ!

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