■いいたかないけど / 錦とも子 (クラウン)
何時の世にも混乱と陰惨は人間世界の裏表!?
しかし、だからこそ、市井の我々は反骨や嘆きを様々に表現して来たのであり、それが所謂プロテストソングの基盤であるとすれば、本日ご紹介のシングル盤A面曲「いいたかないけど」は昭和46(1971)年にヒットした嘆き節演歌の決定版!?!
というか、遠藤実が作詞作曲にはストレートな不平不満は誰の所為?
―― なぁ~んて、答えは分かっているのに耐え忍ぶしかない諦観を歌い飛ばしている爽快さがあり、アップテンポの民謡系演歌節を福田正は明快にアレンジしていますから、ほとんど水前寺清子のフォロワーみたいな錦とも子の軽妙な歌いっぷりはヒット街道ド真ん中 (^^)
実際、当時はこの「いいたかないけど」が商店街やパチンコ屋、夜の盛り場の有線等々から流れまくっていたものでしたねえ~~♪
つまり……、庶民の不平不満なんてものは権力者や資本家には金儲けのネタであり、だからこそ、その傘下にあるマスコミや芸能界は真実を隠しながら、こんな反骨歌謡曲で言い訳を繕っていたと思えないこともないわけで…… (^^;
それが昨今では、そんなムーブメント(?)さえも起こらず、テレビには自分達だけが笑っている自称芸人達が時間潰しに登場し、政治の世界では例のパー券裏金作りを脱税と言うわけでもないニュースとか、さらには大っぴらな人殺しまでもが堂々と遂行される戦争報道…… (>_<)
ど~か、今だからこその反骨歌謡、反権力のロックを真っ向から出していく姿勢が求められるんじゃ~ないでしょうかねぇ~~。
本日は嘆き節、失礼いたしました <(_ _)>
週末の忘年会には一丁、こんな歌でも唸ってみようかっ!