■ふたりはライバル / 雪村いづみ (CBSソニー)
昭和50年代に爆発的な人気を集めたモデルの朝比奈マリアは雪村いづみの愛娘! という事実を明確に表しているのが、本日掲載のシングル盤ジャケ写でしょう。
結論から言えば、この母娘は決して共演しているレコードでは無いのですが、曲タイトル「ふたりはライバル」ときっちりクレジットされているのであれば、おやっ!?
そう思い込んで、これを買ってしまった皆様も大勢いらっしゃるはずで、なによりも実は不肖サイケおやじが完全に、そうだったんですよねぇ~~。
全く勢い込んでレコードに針を落し、ワクワクしながら聴き進み、曲が終わってみれば、うっ! と呻いてしまったあの日を忘れはしないほどです。
しかし騙されたという思いが沸き上がらないのは、楽曲の出来が素晴らしい事に加えて、やはりジャケットの魅力、殊更朝比奈マリアがそこに写っているのであれば、余は満足じゃ♪♪~♪
なぁ~んていう殿様気分になってしまうんですから、それも素敵なレコードが持ち得る魔法ってやつかもしれません。
で、肝心のA面曲「ふたりはライバル」なんですが、作詞:島武実&作曲:宇崎竜童が提供したのはブギウギ調のR&Rということで、その仕上がりは雪村いづみにジャストミートのナイスグルーヴ♪♪~♪
ご存じのとおり、彼女は戦後逸早くポップス歌謡の分野でスタアになり、女優やモデルとしても大活躍していたという芸能文化人だったわけですが、昭和30年代中頃に渡米してしまった事もあり、リアルタイムの大ブレイク期をサイケおやじは実際に体験していません。
しかし当時吹き込まれていたレコードを聴くだけでも、雪村いづみが如何に洋楽っぽいノリを体現出来ていたかは大いに感服するばかりですし、それゆえにこの「ふたりはライバル」におけるリラックスしたロケンロールな歌いっぷりは流石と言う他はありません。
もちろん曲タイトルどおり、その歌詞が娘に恋のアドバイスをする母親は今も現役って感じは最高ですよっ!
ということで、こんな素敵なピクチャースリーヴが付いているからこそ、日本盤シングルは魅力的なわけですし、そういう「普通」が今となっては凄い「贅沢」だったんだなぁ~♪ と思っています。
最近は二世タレントが増えまくっている芸能界ですが、これほどイカシたブツが作られているでしょうか。
ぜひとも、頑張ってほしいものですねぇ~。