■ファンタジー / 岩崎宏美 (ビクター)
日本の正月の吉例のひとつの年賀状も近年は様変わりして、デジタルのメールも増えた事は時代の流れでしょう。
サイケおやじにも、そ~した年賀メールが届く様になり、今年は昔のバンド仲間から、その頃に遊びで録音していた音源のファイルが添付された「お年玉」がありました。
なんでも昨年末に断捨離の大掃除をやった時に発見した昔のカセットの中に入っていたそうで、総計時間が90分近くあるんですが、やっぱり今になって聴いていると、あまりにド下手な自分のプレイに呆れ果て、額に汗が滲みまくりです (^^;
しかし、やっぱり懐かしくも楽しかった思い出も蘇り、だからこそ「お年玉」と書いてしまった次第です。
で、その中にあったひとつが、岩崎宏美が昭和51(1976)年新春に発売するや忽ち大ヒットさせた本日掲載のシングル盤A面曲「ファンタジー」でして、当時入れてもらっていたバンドはドゥービー・ブラザーズのコピーをやっていたので、ここで聴かれるイントロのギターカッティングやアップテンポのリズムの使い方等々が、なかなか面白かったんですねぇ~~。
あくまでも「遊びと割り切って」、なぁ~んていう言い訳も弄しながら、実は楽しかったんですよ、そんな事をやるのがねぇ~~♪
同様の事は平山三紀の「真夜中のエンジェル・ベイビー」でも、やっていましたですよ ♪♪~♪
もちろん、この「ファンタジー」も「真夜中のエンジェル・ベイビー」も作編曲は筒美京平!
とにかくイントロのギターカッティングが、モロって事は聴けば一発でしょう。
ただし、「ファンタジー」におけるリズムカッティングはドゥービーズというよりも、EW&Fのアル・マッケイに代表されるファンキーなソウルっぽさに進化(?)していて、益々難しくなっているんですが、一緒にやっていた後輩がギターカッティングの名手だったんで、サイケおやじはそのパートをスルーし、お気楽にテキトーなソロパートやオカズのリフをやらせてもらっていながら、タイム感がズレまくりで……。
う~ん、流石にレコードで聴けるカラオケは超一流のプロが演じているだけに間然する事がありません。
曲の構成にしても、転調が2回ありながら、コーラスやストリングスのメロディフレーズはその度に違うものに変わっていきますし、阿久悠が綴った歌詞を途中で早口言葉の様に節回さなければならないんですから、岩崎宏美の歌唱力も流石の一言!
ここまで難しい楽曲をすんなりと聴かせてしまうあたりは、やはり並みのアイドルではありませんでしたし、テレビ出演やライブステージでは、さらにテンポアップしてノリノリで演じていたのが当時の岩崎宏美だったんですが、おそらくは17才ぐらいだったはずですから、恐るべき天才です。
また、声の魅力も絶大で、実は何度も聴いていて気がついたんですが、今となっては岩崎宏美はハイトーンボイスが素晴らしいという印象も、この頃はアルトボイスっぽい声質で、音域もそれほど広くないんじゃ~なかろうか……?
多分、1オクターブ程度で、この「ファンタジー」を歌っているんですから、やっぱり天才ですねぇ~~♪
ということで、過去を懐かしむ姿勢からは今年も抜け出せないサイケおやじではありますが、まずまず穏やかな正月を過ごせれば、それで御の字 ♪♪~♪
あらためまして、本年もよろしくお願い申し上げます (__)