この年末、またまた悲しかったのは林家こん平の訃報でした。
説明不要かとは思いますが、故人は昭和の爆笑落語家だった林家三平の直弟子であり、正統派の江戸前落語を教えられなかった三平師匠故に、他の名人噺家の下へ修行に出されていたという駆け出し時代があろうとも、やはり憧れて入門した三平師匠直伝とも云える明るい「すべり芸」を切り札に真っ当な落語の王道も外さなかった高座での芸人魂は、流石に「笑点」のレギュラーを放送開始当時から務めていただけの事はあります。
また、同時にテレビや映画出演も多く、CMにも数々起用されていたのは、やはり明るく豪放な芸風があったからでしょう。
そして残念ながら早世した師匠の三平から受け継いだ弟子を育て上げた指導力も素晴らしく、自身の内弟子も同様に活躍させている人望は、大いに評価されるべきだと思います。
本来ならば、こん平こそが「正蔵」の大名跡を継ぐのが世間一般の見方であった事は言わずもがな、しかし、やっぱり故人は「こん平」のまんまで生涯を閉じたのは、如何にも「らしい」んじゃ~ないでしょうか。.
晩年は難病との闘いもクローズアップされながら、それに屈せず頑張る姿も忘れられません。
どうか、あの世においても、笑いを提供されん事、信じております。
合掌。