原題: THE CURIOUS CASE OF BENJAMIN BUTTON
監督:デヴィッド・フィンチャー
試写会で観た。2時間47分の、人生をじっくり描いたCG大作だ。アメリカ公開が12月25日で、日本は2月7日公開。モロにアカデミー賞狙い。作品賞と監督賞と主演男優賞狙いかなあ。あと脚色賞と視覚効果賞。で、取るんだろうなあ。主要な賞を。
主演のブラピが、生まれた時は80歳のおじいさんの姿で、年を取るごとに姿は若返っていって最後に赤ん坊になって死ぬまでをじっくり描く。関わった人々が残す人生の教訓と、第一次・第二次大戦、アポロの打ち上げ、そして最後のハリケーン・カトリーナの洪水までの歴史。ん~、アメリカ人が喜びそう。
特殊メイクで作った顔を別の人の体にCGで張り付けたり、若い頃の映像を張り付けたり、本当に上手に若返っていくし、老人の姿を見た後に見る青年期のブラピは、ファンでない私も認める位美しいというか、かっこいい。ケイト・ブランシェットもちゃんと踊りのプロに見える。ちょっとだけの第二次大戦の戦闘も「プライベート・ライアン」以後だけあって迫力満点!
本当にすごい視覚効果!21世紀なんだなあ。
ただ、主人公のベンジャミンは、「数奇な人生」だし、前半は真面目にコツコツ働くいい人だけど、せっかく映画の始まりに「ボタン」が使われてたから「ボタン工場」を大きくするのかと思ったら、次々といろいろ売り払ってそれで後半左うちわなんだから、ある意味ドラ息子だなあ。
物語の主軸は二人の恋愛。10代になったブラピと50代のケイトとがベッドを共にした後、洋服を着るケイトのたるんだ後姿を、若々しいブラピが眺めるシーンが、せつない。ベッドの中でもうまくいかなかったんだろうなあ。そして私の後姿もあんなんなんだろうなあ。
60代のブラピって、ヴァル・キルマーに見えた。
正直、ちょっと長い。いい映画なのは認める。でも個人的には起承転結がはっきりした映画が好きなんだ。
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