落ち着いた大人になろう!

旅行やら映画やらの独り言

「ザ・クリエイター/創造者」

2023-11-19 21:50:11 | 映画

そりゃ既視感は凄いけど、でも、私はもっと評価されていい映画のような気がする。

ただ、設定がいろいろ甘いから、SF映画としてのカルトムービーにはならないかなあ。

予告編だと、「AI vs 人間」のSF映画だったけど、実際は、「寛容な(ニュー)アジア vs 超巨大国になり過ぎたアメリカ」 の、なんか精神論争みたいな映画だった。

原案・監督・脚本は「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」のギャレス・エドワーズ。

今から50年後位の、一応地球(私達が今生きてる地球ではないかも知れないが)。

AIが暴走したからと、やたら目の敵にして撲滅しようとするアメリカ軍はNOMAD(ノマド)という巨大宇宙船(ほとんど大気圏内にいるけど)で、AI搭載の人間型ロボット(この映画ではシミュラントと言う)と共存しているニューアジアの村や町にどんどんミサイルを落とす。ハマスがいるからと病院を破壊するイスラエル状態だ。

あんなに低空飛行で、肉眼でも見えるNOMAD(ノマド)が上空にくるまで、AIサイドはなんで気が付かないんだ?

ニューアジアは、どんな国家体制になっておるんだろう? アメリカに、あんなに攻撃されているのに。ガザ地区状態か。『地獄の黙示録』か。

しかもニューアジアの農村は、今から50年位前の東南アジアだ。高床式住居に貧しくみえるけど幸せそうな家族が生活している。(国家として存在しているなら)日本もニューアジアのグループで、しかも技術面では進化しているのであちこちに日本語が満載。どーせ翻訳機が訳すから、渡辺謙もちょくちょく日本語でしゃべっている。ちょっと『ブレードランナー』っぽい。ただ、ニューアジアに中国色は全くない。

チベットらしい場所では、オレンジの袈裟を着ている人間型ロボット(『チャッピー』型)は並んで正座させられて、アメリカ軍から後方から撃たれて破壊されている。

しかも『ターミネイター』になりかけたロス核爆発事件は、実はアメリカ軍側の入力ミスなんだが、その事実は伏せられたままAI撲滅の理由になっている。アメリカが仕掛けたイラク戦争みたいだ。

で、結局は、当初の原題通り「愛」なんだよ。ジョン・デヴィッド・ワシントン(デンゼル・ワシントンの長男)は奥さんのマヤをずっと思い続け、アンドリュースもシミュラントを本当に愛してしまい、ドリューも軍人としての報告より奥さんへの最期の言葉を伝えようとし。でもなあ、男女間の愛って脆いのに・・・。

NOMAD(ノマド)が破壊されても、ニューアジアが国家としてアメリカと正式に渡り合わないと、アメリカのAI狩りは繰り返されるんではないだろうか。

アルフィー、5年後っていうのがキーだったから5歳の女の子の姿をしていたシミュラントだったけど、クリエイターがいなくなった今、誰が彼女を大人の体にするんだろうか? 近い将来、彼女はレプリカントやスピルバーグの『A.I.』のデイビッドみたいに、「自分は何者か」と悩むんじゃないか。

マヤ、旦那に気が付かれないで、時間的にも設備的にも、よく創造したもんだな。それが最大の謎かも。

いろいろ書いたけど、良い雰囲気のSF映画だった。

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「ドミノ」

2023-11-19 19:43:03 | 映画

ロバート・ロドリゲスが、原案・製作・監督・脚本・撮影・編集してるんだが・・・。

予告編を観ると、ベン・アフレックス主演で、「インセプション」ぽい映像で、真面目なSF映画だ。全然ロドリゲスっぽくない。

主人公がベン・アフレックスかあ・・・。

原題は「Hypnotic」で、形容詞で“催眠術の”、名詞で“催眠状態にある人“”催眠術にかかりやすい人”。

主人公の刑事が、自分と公園で遊んでた娘が突然姿を消して、職に復帰したら娘の行方不明に関係した事件が起こるという出だし。

銀行強盗のシーンは上手でドキドキ。

で、早々に本編でもネタバレするけど、他人の心を操れる超能力者のグループ(元々は政府に所属だけど、暴走。まあ、するわな。)と敵対しながら、娘を探し出す。

他人の心を操れるから何でもできる。一般人を操っといて、ちょっとでも面倒になると、すぐに自殺させてしまう。

次から次へと、ほほう、そう来るかあ。と、思いながら観れるので、飽きないけど。

んん~、これがロドリゲス? と、常に思ってしまう。普通に、クリストファー・ノーランぽい、SF映画として観ればいいのかな。

悪役のウィリアム・フィクナーが、悪役としてとっても分かり易い存在。

だから、エンドロールの途中のどんでん返しもなんか予想できたし。

ちゃんと教育を受けていない子供の超能力が、百戦錬磨の大人に勝てる訳ないじゃん。

可哀想なジャッキー・アール・ヘイリー。子役の頃の人気を、私はリアルタイムで知っている。

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