11月2日(日):
俺の人生を振り返って気付くことの一つが、
人生に草臥れ果てて、何もかもがウザくて邪魔くさくなって「死んでしまいたい」気分になった時って、バイクの調子が悪くなっていた時が多かった気がするのだ。若い時からだと原付き時代も含めれば6~7台のバイクに乗ってきた。ふだん快調に走るバイクが、うんともすんとも動かず、重い鉄の塊となり、それをまた一生懸命に押し進めながら、バイクが直る見通しが立たない、そんな時だった。バイクって本当に重いのだ。車だったら故障しても、ダメだ!と開き直って諦めることができるが、バイクの場合、なまじ頑張れば人間の力で動かせるのでついつい押し進めてしまうのだが、当然疲労困憊して体力・気力ともに削がれてしまうのだ。
10月21日(火)に職場を早退して、バイク屋に行って弱くなったバッテリーについて相談をしたが、「もはや寿命」ということで「何とか安くして、お願い」と相談して、GSユアサの純正品YTX7-BS(税込17970円。工賃込みで20000円はかかる)でなく、外国製のバッテリー(13310円;税込14375円)にしてもらい、工賃1000円で1万5375円。「バッテリーだけでなく、充電圧が12.7Vと低過ぎて充電できないかもしれない」と言われたが、そちらの修理代は「まず問題個所を検査するだけで数千円、修理代はさらに数万円かかる」とのことで、「正直丸10年間2万5000kmを走ってきたので、車体のあちこちに問題を抱えている。今さら大きな修理をするなら新しいバイクに買い換える方が得策」と発電・充電機能の修理は断った。結果、その他電球交換など小さなメンテを加えて
総計1万7895円(内、消費税1325円)だった。
それでも純正ではないが、新しいバッテリーに替えてバイクは息を吹き返して快適だった。しかし、それもつかの間、3日ほど前、何かエンジン起動時のセルボタンに違和感を覚え、嫌な気分になった。案の定、2日前からはセルだけではダメで、押しがけをしないとエンジンは起動しなくなった。昨日は、朝、晩で充電不可によるバッテリーの空っぽ状態を確信し、思い知ることになった。「この冬だけでも越せたら、あと1年持っていける。それでも儲けもの」と思っていたが現実は全く甘くなかったのだ。買い換えるのか。俺はいつもバイクは中古しか買わないが、それでも最低35~40万円は掛かる。それ以上に、買い換えた中古バイクと信頼関係を結べるまでには数度のちょっときつめの故障を乗り越えなければならない。バイク屋との心理戦、攻防戦は正直億劫だ。
昨夜は、さすがに気持ちが沈んだ。この冬を越せないどころか、今日、明日からのバイク通勤があやしくなった。本当に気持ちが塞ぎ込んでしまった。
今日11月2日(日)午後、バッテリーを交換したバイク屋に泣きつきに行った。
(1)
バッテリーの補充電のみ:バッテリー外し料700円、工賃1400円。合計2100円(
税込2268円)
(2)充電系不調修理の費用:①バッテリー補充電 2100円
②原因診断料 2000円
③ガソリンタンクなど外装脱着料 2100円
④
制御機(レギュレータレクチファイヤ)交換:部品料 6900円、工賃3500円
※ここまでで済めば、16600円+消費税1328円
総計17928円
⑤
発電機(ステーター)交換:部品料 22800円、工賃4200円
※⑤をするためには、⑥ガスケットはがし料 390円、工賃1260円/⑦オイル 3040円が必要になる。
16600円に31690円を加えて48290円、消費税3863円を加えて、
総合計52153円(端数を引いても、5万2150円)
※新しい部品取り寄せには、少なくとも3日はかかり、その間通勤にバイクは使えない。嗚呼…。
既に、10日前、バッテリー交換などでバイク修理に1万7895円を使っている俺としては、ここで5万円を超えるかもしれない、合計7万円の出費を買い替えを目前にした今、このバイクのためにするのは厳しい。しかも、それでエンジンがきちんとかかるようになる保障は何処にもないのだ。前回同様新しい故障、改善の必要な個所が出てくれば、総計はさらに高くなるだろう。他にも悪い所はいっぱいあるのだ。「これですべてOK、安心です」とはいかないのだ。
この7万円超の出費は、35万円~40万円の中古バイク費用を考えれば、20%近い比率を占める。
修理見積書を前に俺が呻吟していると、バイク屋から「とりあえず、特製のバッテリー充電器を使って急場をしのいで見ては如何。型落ちなので、1万2000円を1万円にしておく」との提案があった。
この冬だけでも、バッテリーの充電10数回やり続けてしのいでみようか、と思ったりもしていたので、自分の家でバッテリー充電ができるというのは、結局バイク買換えという答えは変わらなくても、心の準備と中古バイクの物色にはやはり今のバイクが必要だという事情を当面解決できる天の声に聞こえた。しかし、1万円か…、微妙だ…。と思っていると、「ホームセンターだったら半分の値段で売ってるでしょうがね」と事も無げに説明が付け加わった。さらなる天の声である。
さらにバッテリー充電器の俺のバイクでの装着方法などを教えて頂き、そのバイク屋で次なる中古バイクを買えば、いくらぐらいかかるかを実物を前に説明を受けたのち、バイク屋の懇切なる対応に丁寧にお礼を述べて俺は一路ホームセンターに向かった。
まず驚いたのは、10月21日に「税込17970円。工賃込みで20000円はかかる」とされたGSユアサの純正品YTX7-BSが、店頭価格12800円(税込13824円)で売っており、フロアスタッフに尋ねると、バッテリーの装着はとても簡単でポンポンと置きかえるだけでよい。素人の俺でも十二分にできるとのこと。工賃込み2万円が、自分でやれば6千円も安くできたのだ。今後、ホームセンターをもっと積極的に考えに入れるべきだと身に沁みて思った。
そういえば、バイクの指示器部分が折れて途方に暮れた時も、ホームセンターでPP(ポリプロピレン)に使用できるセメダイン(600円ほどだったか?)で意外と簡単に修理できたこともあった。
ホームセンターを積極的に利用して、自分でできることは自分でやるのが、やはり合理的な節約方法ということになるだろう。
それはそうと、ホームセンターには確かに店頭価格3780円(税込4082円)で、バイク、自動車兼用の充電器が見つかった。10mの延長コード1080円(税込1166円)も一緒に購入して家に持ち帰り、さっそくバイクのシートを外して、充電を試みた。充電には10時間はかかるが、2時間後ぐらいにセル・スターターを使ってみると調子良く起動したので、まずまずではある。
いつまでも充電し続けるのは、難しかろうが何とか目前の問題は少し先延ばしできた。バイク屋とホームセンターを行き来するのに、何度も何度もバイクを押しがけしたので帰宅の時には草臥れ果てていた。