シャンソン歌手

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フランス語で歌うシャンソン歌手リリ・レイLili Leyパリ祭感想文

2023年07月18日 17時17分30秒 | Weblog
ぴーちゃんから感想文がスマホに届きました。コピペして
掲載させて頂きます。
有り難うございます。
 
 
 
第61回 パリ祭 
東京ドームシティホール   
リリ先生 感動   「J'avais rêvé d'une autre vie~夢破れて」 
感想①
 

2023年7月14日(金)
16時開場 17時演  
リリ・レイ 先生  「J'avais rêvé d'une autre vie~夢破れて」 

2009年7月4日NHKホール
「ラ・ジャヴァネーズLa Javanaise」で
リリ先生「パリ祭」初ご出演の時より、
毎年「NHKホール」や「Bunnkamura
オーチャードホール」で
拝聴することができ、
今年は、初めての会場、 
「東京ドームシティホール」でした。

 かしこまった感じというより、ライブ感ある雰囲気の会場でした。 
仕事は休暇ではなく、時差出勤制度を
利用し、間に合いました。
開演前に、藤倉さん、けいさん、弟さんにもお目にかかれ、とても嬉しかったです。  

司会のROLLYさん山本リンダさんの進行により「パリの 1週間」というテーマで次々と
シャンソンが歌われました。
フランス映画や、パリが舞台のミュージカルについて説明があり、ミュージカルの歌が続きました。
 
ミュージカル、レ・ミゼラブルの劇中の演奏(30秒くらいだったでしょうか)が入り、スポットライトが赤に点滅し、その間、曲の雰囲気と連動し、とてもドキドキしました。
ドラのような音がなりました。

その後、静けさの中から、
リリ先生と近藤さんのアレンジの前奏、
シンセサイザーとピアノが流れました。

リリ先生が舞台向かって右から歩かれ、
中央の階段を少し登られ、
舞台向かって、左端、階段の一番上に
横向きに立たれました。

フランス国旗の中の色に近い濃い青のドレスで、左斜め上からのスポットライトがリリ先生に、一直線にあたり神々しい美しさに息をのみました。

聴いたことのない素敵なメロディーの前奏の後、ギターの伴奏にリリ先生の深い声で、

第一声、J'avais rêvé d'une autre vie.
(別の人生を夢見いた。)Mais la vie a tué mes rêves.(でも運命が私の夢を壊してしまった。)
 と、しみじみと語るように歌われました。
Comme on étouffe les derniers cris
(最後の叫び声を押し殺すように)D'un animal que l'on achève      (仕留めた動物の) 
 
まさに言葉と感情が同時通訳のように伝わり、特に、les derniers cris「最後の叫び」
 という部分の歌詞の息遣いが、言葉の意味とピッタリの表現で、胸がしめつけられました。 

その後のJ'avais rêvé d'un cœur si grand (とても大きな心の主を夢見ていた)Que le mien puisse y trouver place
(私の心がそこに住めるような。居場所のような)  という歌詞や、Mais mon premier prince charmant 
(でも私の最初のすてきな王子さまは)
 Fut l'assassin de mon enfance
(私の子供時代の抹殺者だった) という言葉の一つ一つが全て歌詞と一致して感じました。
幸せな時代、夢見をていた頃の表現も伝わり、Fut l'assassin de mon enfanceの歌われ方との違いでとてもせつなくなりました。

J'ai payé de toutemes larmes       (私は 全て涙で支払った)
 La rançon d'un petit bonheur
(ささやかな幸せの代価を) 
À une société qui désarme
(武器を取り上げる社会に)
La victime, et pas le voleur
(泥棒からではなく犠牲者から)
と歌いながら階段を降りられ、
「voleur」の後、
魂の叫びの表現が、印象的でした。
 
J'avais rêvé d'une autre vie
(別の人生を夢見ていた。)
Mais la vie a tué mes rêves (それなのに、運命が私の夢を殺してしまった) と何度も、
繰り返す歌詞も、一つ一つ歌われ方が全て異なり、様々な感情の表現に感じました。   
 
ラストの方にドラムがリズムを刻んで入り、
シンセサイザーでしょうか(トランペットに聞こえるような部分もあった気がしました。)、
その伴奏の雰囲気とリリ先生の歌の表現、両方によって、それぞれの正義や秩序、自由を求める世界と同時に先生が演じる主人公の苦しみや、その世界の残酷さがより、浮かび上がって感じました。

J'avais rêvé d'une autre vie 
(別の人生を夢見ていた)
Mais la vie a tué mes rêves 
(それなのに、運命が私の夢を殺してしまった)
À peine commencée, elle finit 
(始まるやいなや、人生は、終わってしまう)
Comme un court printemps qui s'achève (過ぎ去る短い春のように)
 
全身全霊で、振り絞るような声の表現、強弱で主人公の慟哭、憤り、悲しみ等、胸に突き刺さりました。
 
  最後は懇願するような 切ない気持ちになり、深い声に、涙がでました。
美しいピアノの後奏が流れる中、
十字を切り、祈りながら、全てを受け入れているような、雰囲気に感じました。
「ああ無情」なのですが、
私は、救われた気持ちにもなりました。

圧巻で思わず、ブラボー!と2階のバルコニー席から何度も叫びました。 同じ列にいらした先輩の生徒の皆さんも、1階のアリーナ席からもブラボーの声が沢山聞こえました。    

すぐに「民衆の歌」が始まり、出演者全員の方の歌声が会場に響き、ゲストの鹿賀武史さんもご一緒に歌われました。
 
 感動のまま1部の幕が閉じました。
 
 Pより。