私の日帰り散策

写真でつづる山歩き、ドライブなどの日誌です。
最近は ギャラリー巡りをしています。

グループ 倫 作品展

2013-06-06 14:39:58 | ギャラリー散策
 6月 6日(木)  天気:晴れ or 曇り   室温:29.0℃

 きょうは 赤穂までドライブし ギャラリーを 三ヵ所 訪れました。
まず 尾崎の 「たでのはな美術館」 の ゆかりの版画家~兵庫県~ と 市立美術工芸館・田淵記念館の
藤本東一良(とういちりょう)展を見て 御崎の桃井ミュージアムの 「グループ倫作品展」 人と技のつながり
を 見てきました。 グループ 倫 作品展では 12人の作家と 皆田和紙保存会、書写塗伝承協会の作品が
展示されています。 写真が撮れるのは 桃井ミュージアムだけです。

 9:24 出発。 国道2号線で 相生へ行き 市街を縦断して 国道250線に出て 高取峠を越え 千種川
に沿って 南へ下り トンネルを抜けると 主婦の店に出ます。 主婦の店の西の角が たでのはな美術館で
す。 10:13 着。 ここまで 24.9km。 美術館とはいえ 普通の民家(3階建)の1階が ギャラリーにな
っているだけで 分かり難い・・・。 敷地内に 2、3台停められるかも・・。 入館料200円。


 6月9日まで ゆかりの版画家~兵庫展~ということで 鮮やかな色彩が特徴の川西 英をはじめ 県に
ゆかりの版画家8人の作品 50点が 展示されています。 知らない人ばかりですが 川西英、川西祐三郎、
村上暁人、小畑 勉、長谷川富三郎、奥村弘潤、井上員男、乾 太。 参考展示として 田中繁雄のリトグラフ、
川西 英の赤穂城(印刷)。 ご主人にお願いして 内部の写真を撮らせていただきました。


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 赤穂市立美術工芸館 田淵記念館へ行きます。 たでのはな美術館から南へ 1.9km。 記念館の
南に駐車場があります。 入館料200円。 ここも 写真は禁止です。 パンフレットを撮りました。
 田淵記念館は 田淵家より寄贈された美術品・古文書類を展示・保存する施設として 開館しました。
田淵家は 延宝元年(1673) より 当地に住み 「川口屋」 の屋号で 塩田・塩問屋・塩廻船業を
営んでいました。 庭園・屋敷は 当代一流の造営がされ 今日まで よくその姿をとどめているとして
昭和62年 庭園を中心とする部分が 国の名勝に指定されています。 普段 公開されていない。



 今回は 赤穂市ゆかりの洋画家・藤本 東一良の生誕百年を記念して 作品展が 開かれています。
両親が 坂越の出身で その縁で 市が作品を収集した。 東京美術学校を出て フランスに留学、
66年には 日展評議員になる。 印象派風の作風が 留学を機に変化し フォービズムやキュービズ
ムの影響を受けて 明るく 明快な画風となったと いつぞやの新聞に書かれていました・・・。


 田淵家の歴代の主は 和歌、蹴鞠などの芸能をたしなみましたが 特に 茶の湯の好みは 深く
5代目 正武が 京の茶匠久田宗参に師事して 茶席春陰斎および露地を造ったほか 邸内全体は
茶趣のもとに構成されています。 館内に 収蔵品が展示されています。


 田淵記念館を後にして 桃井ミュージアムへ向かいます。 御崎の南端をまわり 北へ向かうと
ミュージアムへの入口が 赤穂御崎で 公園になっています。

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 坂道を上がると 桃井ミュージアムで 田淵記念館から 1.9km。 ここで 「グループ 倫 作品展」
が行われいます。 赤穂緞通:井関京子、塗師:岡田道明、蒔絵:坂根龍我、漆工芸:平松真美、木工:
平松源、水琴窟:長棟州彦、絵画:種兼邦子、仏画絵師:舟丘恵凡、雲火焼:桃井香子、鬼師:安川清泉、
書・円空彫:塚原徹、バードカービング:湯口正文、皆田和紙保存会、書写塗伝承協会の14。


 桃井ミュージアムの隣に 大邸宅・桃井邸があるので ここは 桃井邸を改装したミュージアム?
雲火焼の桃井さんは 関係者?
 赤穂雲火焼(うんかやき)は、大嶋黄谷の雲火焼を 復元し、兵庫県伝統的工芸品に指定されている陶器。
 江戸時代後期から 明治時代初期にかけて、赤穂の地において大嶋黄谷が 生み出した独特の焼き物。
 無釉でありながら 炎と煙によって窯の中で描かれた その色彩と文様は 燃える夕焼空を連想させ
 精巧な技術で磨かれた陶膚は 鈍い光沢を呈し 当時の人々に賞賛を得ていた。
 しかし その陶法を伝える人もなく 文献もなく ”幻の雲火焼” と称せられ 珍重されてきた・・・。


 次は 種兼邦子さんの絵画。 ルネッサンススクエアや イーグレひめじで 見たことがありますが
ユニークな絵で 見ているとたのしい・・。 題も面白い。




 相生のガーデニンで訪れた 舟丘恵凡さんの絵(木版画)もあります。 8日に書写の里・美術工芸館を
訪れ 青蓮社仏画展を観ましたが 舟丘さんは 墨絵仏画の青蓮社を 主宰されていて 襖絵を中心とした
装飾画などの制作をする 「凡工房」 の代表。 NHK木版画教室の講師もされている・・・・。



赤穂緞通(だんつう)は 井関 京子さん。
 幻の緞通といわれる赤穂緞通は 鍋島緞通 堺緞通(大阪府)と並び 日本三大緞通と呼ばれています。
 赤穂緞通は 赤穂郡中村(現赤穂市中広)に生まれた「児島なか」という女性によって、江戸末期に
 考案されました。 児島なかは 讃岐国の高松を訪れた際に出会った中国の万暦氈に魅せられ、以後
 独自で 緞通の技術・研究を重ね、26年もの歳月をかけて 赤穂緞通を完成させました。
 明治末期には 御召列車の敷物として、天蚕を使用した赤穂緞通が採用され、その後も東宮御船、
 枢密院王座の敷物として、政府に納入されたそうです。
 しかし 手作業でしか作れない赤穂緞通は 近代化に取り残され、また 根気と技術のいる作業が敬遠され
 時代の流れと共に緞通場は次々と廃業していきました。
 厳選された綿糸のみで作られた 赤穂緞通は 独特の風合と手触りを持っています。 文様を際立たせるために
 握り鋏で 念入りに摘みの作業をしていきます。 その作業には大変な技術と手間がかかります。
 幻の緞通と呼ばれた赤穂緞通は 現在、新しい織り手によって、復活されつつありますが、その作業は
 図案や 使用する色糸選びから始まって、すべての工程を、1人の織り手が伝統技法を守った手作業で行うため
 仕上がる緞通の数は 大変少ないのです。


 次は 湯口 正文さんのバードカービング。 湯口さんとは この前 歓創居でお会いし 今回の案内状を
いただきました。 きょう ここへ来たのも 半分は 湯口さんの小鳥を見るため。 湯口さんが おられ
いろいろ説明していただきました。 鳥の羽根の質感も素晴らしい! 小さい一枚の羽根に 1mm以下の
細かい溝が何本も・・・。 単調な作業なので 居眠りしそうになることもあるそうです。 シールが貼ってあり
レコーダーを当てると 小鳥の鳴き声を聞くこともできます。 職人さんのような素朴な感じの人ですが カ
メラなどのIT機器の取り扱いにも 長けておられるようです。



 漆工芸・木工は 平松 真美さんと 平松 源さん。 ご夫婦? 螺鈿の盆もあります。


 書写塗伝承協会の書写塗は 漆? 黒田官兵衛の兜があります。 塗師:岡田道明さんの名刺が
置いてありました。 岡田さんは 室津海駅館で ”漆道~岡田道明作品展~” をされるようです。
書写塗をネットで検索すると
 書写塗のルーツは、和歌山県の根来寺で制作されていた根来塗。 秀吉に滅ぼされ、根来塗の技術を
 持った僧が 各地に散ったそうです。 その一部の人が 書写に来て 根来塗の技法を伝え 播州書写塗
 として作られるようになりました。 しかし 当時の漆器が 数点残ってるだけ。
 そこで 書写塗を 復活させよう想いのもと 職人が集まり 文献を基に 試行錯誤によって 見事に
 蘇らせたのです。
 書写塗の特徴は 何といっても 鮮やかな朱色でしょう。 昔から 朱は 高貴な色と言われています。
 書写塗の特徴は 黒漆で中塗した上に 朱漆を塗るので、使い込むうちに 中の黒漆がところどころに
 出てくるのが 味があり 美しい。 木地は 器によって ヒノキ・ケヤキ・トチが 使われます。


 下の仏像は 今回の作品展のものではなく 常設展示? 右の木彫は 円空彫?


 皆田和紙保存会の展示は 和紙のうちわ。 2階にあった行燈も 皆田和紙だった?


書・円空彫は 塚原 正文さん。 円空彫は 木の形を生かして 中途半端に仕上げる?
 円空は 江戸時代前期の行脚僧であり、全国に「円空仏」と呼ばれる独特の作風を持った木彫りの仏像を
 残したことで知られる。
 円空は 生涯に 約12万体の仏像を彫ったと推定される。 円空仏は 全国に所在し 多作だが 作品の
 ひとつひとつが それぞれの個性をもっている。
 円空仏は デザインが簡素化されており、ゴツゴツとした野性味に溢れながらも 不可思議な微笑を
 たたえていることが特徴で、一刀彫という独特の彫りが 円空仏の個性を引き立てている。
 一刀彫というのは 鉈一本で 彫り出した事に由来するが、実際には 多数の彫刻刀によって
 丹念に彫られており、鉈で荒削りで 彫ったというのは 俗説である。




 お庭には 水琴窟があり 長棟 州彦さんの作品。 ミュージアムの入口にもありました。


 桃井ミュージアムを後にして 帰路につきます。 帰りは 海岸の県道32号線で帰りました。
景色は いいのですが カーブが多く アップダウンもあるので 景色を見る暇はありません。
坂越トンネルを潜り 国道250線に出ると 後は来た道を戻り 13:51 家に帰りました。
 本日の走行距離は 往路:たでのはな美術館まで 24.9km 田淵記念館まで 1.9km
桃井ミュージアムまで 1.9km 復路:28.6kmで 計:57.3kmでした。

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