西都モノクローム

西都大好きな市議会議員が、徒然なるままに街のこと、写真のこと、空手のこと語ります。

心に響いた言葉

2010-03-24 21:02:02 | 日記
私は12,3年ほど前から手帳は自作です。20穴の安いバインダーを使っています。A5のバインダー用のノートの片面に2週間分の日程の罫線を引き、反対側はしらの状態のページで構成する部分、住所録、気に入った言葉を書き留める部分、はがきなど入れることの出来るポケット、切り抜きをのり付けできるノート、などで配置しています。ある程度たまったらバインダーからはずし、紙ファイルにとじ直します、するとファイルは日記のような状態になります。さて先日手帳がだいぶ厚くなったのでページを整理しようとしました。するとほぼ一年前の新聞の切り抜きが(正確に言うと、新聞をコピーしたものの切り抜き)出てきました。2009年3月28日の宮崎日日新聞の記事でした。その記事は「あのころ映画があった47」で、小津安二郎監督の「東京物語」の紹介でした。その導入部分の引用部が読んだ私の心にずしっときました。今日はその文を紹介したいと思います。                                                                               「結婚して子供を生み、そして子供に背向かれ、老いくたばって死ぬ・・・そういう生活の仕方をして生涯を終える者が、一番価値ある存在なんだ」(吉本隆明『敗北の構造』)                                                     ちょっと前に「勝ち組」「まけ組」など品位の無い言葉が盛んに言われました、その言葉がとってもいやでした。もちろん歴史に名を残した方々は素晴らしい方々です。でもほとんどの大多数は普通の生き方をしてきた人たちです。その生き方を否定こそしないまでも、そこに価値を見いだそうとしない思慮の無さはいやでした。そこに前記の吉本隆明の言葉が私の心に入ってきました。赤塚不二夫さんがバカボンのパパに言わせた「それでいいのだー」という言葉も、全ての出来事存在をあるがままに肯定し、受け入れる事(タモリさんの弔辞)で同じ意味を感じました。私はフェデリコ・フェリーニの「道」という映画が大好きですが、その中でジェリソミーナーが自分は価値のない人間だ、生きていく資格なんか無い(映画を思い出しだし書いていますから、多少は違うと思いますがご勘弁を)というと、同じサーカスの道化師が道ばたの小石を拾い「こんな小石だって、役に立っているんだ・・」と語りかけるシーンがありました。                                                            そこにいるだけで、君は価値があるんだ・・。
コメント
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