私は何度か一般質問で取り上げていますが(西都市のHP-市議会-会議録-H22年9月定例会といけばみられます)
冒頭の壇上の質問での自転車に関する部分だけ写しますと
次に、脱化石燃料時代における自転車の役割についてであります。なぜ、とっぴに自転車を出したか分けて話をいたします。
1つ目はエコ、環境を考えてです。皆さん御存知のように、京都議定書では1990年比6%削減を目標にしております。各地方自治体でいろいろな目標を立てておられるようであります。
2つ目は健康を考えてです。医療費は毎年増加の一途であり、国の財政を大きく揺るがしております。国民の健康の大切さが叫ばれております。私も人のことは言えませんが、メタボリック対策もその1つでしょう。貴重で有限な化石燃料を使用するのではなく、お邪魔な脂肪を使用する自転車は現代にうってつけであるということです。ドイツでは「トラック1台分の薬よりも1台の自転車」という格言があります。
3つ目は、循環型観光への助けになるということです。西都原は宮崎県内で観光客数第3位の大観光地であります。訪れる観光客は実に昨年年間93万人に上ります。そのお客さんが下のまちにおりないというジレンマを持っております。ちょっと汚い言葉ですが、よくしょんべん観光と言われるゆえんです。そこで、自転車を中心とした観光ルートをつくればというものです。
4つ目は、地元商店街の再生に手助けになるという思いです。俗にシャッター街と言われます。これは全国のどのまちでも起きています。つまり、シャッター街はその地域の特性のために起こったのではなく、時代の流れ、つまりモータリゼーションの急速な拡大が及ぼしたものです。
昨年、千葉の木更津に行ってきましたが、そこでも同じでした。昔からのまちは廃れています。車による移動半径の広がりが及ぼしたものでしょう。これからの高齢化社会、低成長時代における移動経費の増大は、それを考えると今までの拡大の中でのまちというのは不適合になるでしょう。スモールタウン、これからのまちのあり方かなと、そう思います。その助けになる適当な移動範囲を持つ自転車が走りやすい道路を施工するというのは、まちかど商店街によい影響を及ぼすと思います。
ここで、質問いたします。
まず、1つ目。市として環境問題に取り組み、国に報告しているものがあるかどうか。及び市の職員の自転車通勤についての取り組みをお尋ねいたします。
2つ目。国道219号のバイパスへの移管により、市への移管が予定されているようですが、その道の概要をお尋ねいたします。
3つ目。今、記・紀の道、西都原と観光地に自転車に適した施策をしているかどうか。また観光客の足として、また集客の足として自転車にどのような考えを持っておられるか。
以上を市長にお尋ねいたします。
4つ目は教育長にお尋ねいたします。中高生の自転車通学の経路及び自転車を乗る上でのマナー、ルールの指導についてどのように行っておられるかお尋ねします。
あれから1年たちましたが、自転車を取り巻く状況は、すごい勢いで変わってきました。
・地球温暖化への化石燃料を使った交通手段からの脱却した国の紹介(オランダ等)
・メタボ対策を考えた健康志向
・公共交通機関をあらためて整備できない自治体の市民の足として
特に3.11の東日本大震災による交通パニックでの、都心部の通勤者の自転車への回帰などです。
ところが、今まで道路行政の日陰者だった、自転車が脚光を浴びてくると、負の面が見えてきますし、こぞって報道されます。
たとえば、チュートリアルの福田さんが自転車の整備不良車で道路交通法違反・・という報道やピスト自転車(福田さんのはピストではない)に対する報道が堰を切ったようになされています。
実際、自転車対歩行者の事故は増えているようですし、また保険というものが整備されていない(自転車用の保険は当然ありますが、強制ではない)ので、問題も多く起きているみたいです。
それらに呼応して、自転車脅威論やドロップハンドルだけでピスト風の意見を言っている声も聞き始めました。
こりゃいかんな、と思っていた矢先警察庁か次のような達しが出ました。
(http://www.npa.go.jp/参照してください)
一部、広報文は書き写します、他は上記を参照してください。
良好な自転車交通秩序の実現のための総合対策の推進について
1 背景
従来から各種自転車対策を進めてきたが、未だ交通ルール遵守の意識は十分に浸透せず、自転車利用者のルール・マナー違反に対する国民の批判は後を絶たないほか、自転車の通行環境の整備も進んでいない状況にある。
こうした中、今般、良好な自転車交通秩序の実現を図るため、自転車に係る総合対策を新たに打ち出すこととした。
2 基本的考え方
○ 車道を通行する自転車の安全と歩道を通行する歩行者の安全の双方を確
保するため、自転車は「車両」であるということを全ての者に徹底。
○ 自転車本来の走行性能の発揮を求める自転車利用者には歩道以外の場所
を通行するよう促進。
○ 歩道を通行する者には、歩行者優先というルールの遵守を徹底。
3 推進する主な対策
(1)自転車の通行環境の確立
○ 規制標識「自転車一方通行」や「普通自転車専用通行帯」を活用した走行空間の整備
○ 普通自転車歩道通行可規制の実施場所の見直し
○ 普通自転車歩道通行可規制のある歩道をつなぐ自転車横断帯の撤去
(2)自転車利用者に対するルールの周知と安全教育の推進
○ 自転車は「車両」であるということの徹底
○ ルールを遵守しなかった場合の罰則や交通事故のリスク、損害賠償責任保険等の加入の必要性等について周知
(3)自転車に対する指導取締りの強化
○ 指導警告の積極的推進、制動装置不良自転車運転を始めとする悪質・危険な違反の検挙
○ 街頭での指導啓発活動時に本来の走行性能の発揮を求める者には歩道以外の場所の通行を促進
(4)対策推進上の基盤整備等
○ 都道府県警察における総合的計画の策定
○ 所要の体制整備、部内教養の徹底、関係部門との連携
○ 条例を制定した地方公共団体の事例も参考としながら、地方公共団体による自転車の交通ルール遵守等のための取組を積極的に支援
○ 地方公共団体等に対する駐輪場整備や放置自転車撤去の働き掛け
ザックリ言いますと、「自転車は車両です」とはっきりと国が認めたわけです。
これは画期的です、だってこれから県や市が道路を考えるとき、自転車の通る道を考えなければいけないからです。
それまでは、歩道でい~やと自転車通行レーンに目をつぶっていたのが、そうはならなくなりそうなのです。
自転車は車道と決めたのだが、車道が自転車にとって安全か?と考えると違法駐車やその他要因で決して安全とは言えません(これは歩道を自転車が走っても、別の意味で安全ではないです)ならばどうなるか、自明です自転車専用のレーン(自転車道じゃないですよ、お金がかからない、カラー舗装です、但し一方通行です)を設置する事です。
車は走りにくくなりますが(交通事故防止につながります)、欧州などの例を見ると良い結果が生まれているようです。
さてこれらのことは、県単位で対策を練るようになると思います。
西都市で考えたとき、自転車で快適(自転車はママチャリだけでありません、時速30kmは安全に出せる交通手段です)に、そして安全(中学生高校生の通学の安全確保)に通行できる整備(旧219、高鍋高岡線、西都原への道)がなされると、他市に比べ妻線跡地の自転車道を有している本市ですから、アドバンテージはかなりあります。
再度愛車2号MR4Rです。
そう言えば宮崎市で、橘通りの車線を減らして、自転車道にする実験が行われていたのですが、実現できませんでした(残念、目先のことだけに目を奪われた結果です)。
これが実現していたら、すごかっただろうなと、心から残念に思います。
綾(失礼ながらあの田舎が、いまやエコのトレンドです、綾ブランドと言っていいです)でもオランダの都市(街中を自動車進入禁止にしました、おかげで街中商店街がにぎわいを取り戻しました)にしても、数々の反対がありましたが実行し、今の成果をつかんでいます。
施政者はこれが間違いないと思ったら、多少傷を負っても実行する胆力が必要ですね。
私はこれからも。この課題に取り組んでいきますし、これを好機と考えていきたいと思っています。