アナーキー小池の反体制日記

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#541 勤め人時代(15)公園の仕事⑨

2010年11月19日 | 勤め人時代
"公園の仕事"の最終回です。
5年間も携わったので、手を掛けた公園はたくさんありますが、全てを記すことはできません。
造成工事中に起きた事件が忘れられない公園があります。
文化公園という、これまた大時代な名称の公園です。
文化鍋だとか文化包丁を思い浮かべますが、近くに文化センターという施設があるからと安直に付けられた公園名です。

職に就いて3年目か4年目だと思います。
その公園造成工事の現場監督をしていました。
公園に接し郷土資料館と名のついた、古民具などを集め展示する市の施設があります。
工事期間中、郷土資料館館長?から収集物の一つ(石臼だったと思います)が無くなったというんです。
公園と接している資料館の壁に寄り掛けて置いていたのが、いつの間にか無くなったというんです。

館長は工事関係者が盗んだと疑っていました。疑うというよりも確信していたのが正しいのかもしれません。
館長はボクに事情を工事関係者に聞くよう依頼しました。
一応ボクは業者の工事現場代理人にそのことを話し、現場代理人は個別に作業員に聞き取りしました。
関係者は皆知らないと言いましたので、その旨を館長に伝えました。
すると館長はすぐに警察に被害届を出し、工事関係者が怪しいとの言い方もしたのだと思います。(確信があるわけではありません。)

警察は作業員一人ずつを呼んで取り調べです。
工事関係者は動揺して仕事になりません。
ボクにもそろそろお声がかかるという情報が入って間もなくです。
問題が解決したのです。

なんと石臼を寄贈した元の所有者が、屋外に放置されているのを見て憤慨し、家に持って帰ってしまっていたのです。
館長からそのことを聞いたボクは、工事関係者全員に謝ってくれといいました。
しかし館長は謝りませんでした。
仕方なくボクが工事関係者を集め、謝罪しました。
目に涙を浮かべボクに抗議する作業員に、ボクは謝り続けることしか出来ませんでした。

とんでもない勘違いをして多くの人に不快感と不信感を与えた館長は、とっくに退職していまだこのマチの歴史について講釈を述べている事があります。
この事件を経験しているボクは、彼の名前を見かけただけでいまだ吐き気がします。
この公園は当時としては斬新なデザインでボクは気に入っているんですが、思うとすぐこの事件を思い出すものですから思い出さないようにしています。

公園の仕事は5年で終わります。
人事異動で土木課に配属になったからです。
そこではもっぱら道路造成に携わりました。
それこそ道路特会というお金が一杯ある業種です。
8年間というもの、年がら年中道路造成のためこき使われました。
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