こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

「介護保険は詐欺である」

2014-12-19 23:39:58 | 読書
著者は、自治体の窓口で介護保険料徴収に携わる公務員でありながら、介護保険制度に怒る高齢者・市民の運動を創りあげる先頭にたってこられた。

議事録を繰ってみたら、私も一度、本会議の場で「詐欺」という言葉を使った。


1999年12月議会の一般質問。介護保険制度が発足する直前。

制度発足によって、それまで措置制度のもとで無料でサービスの利用ができていた方々に一律1割負担が課せられる問題、特別養護老人ホームの待機者の問題などをとりあげた。

質疑を通じて、施設も在宅サービスも足りないことが明らかになった。

以下、会議録より。

どんなふうに言いましても現状の中では、必要なサービスを必要な方に提供する、そのことが保障されない、それが明らかであることをお認めになっているわけであります。つまり、保険制度を開始して、保険料を徴収し、認定審査をして介護認定された。その中で、本人が希望するサービスを受けられない場合がありうるということです。・・・・こういう保険がもし民間の保険であるなら、果たして人は加入するでしょうか。これはまさに契約違反と言わなければならない。しかも、そのことが結果として契約違反になるのではなく、始める前から分かっていて、あえてこの契約違反をするならば、それは普通の日本語では」「詐欺行為」と言うのではないかと思います。国と自治体の名でそんなことをするのことが許されるのか。


あれから15年余の間に一般質問で取り上げたテーマの中で、多分一番多いのが「介護保険」」だと思う。(調べてはないので、主観ではあるが。)

15年間を振り返って介護保険制度を「国家的な詐欺だ」と言い切る著者の主張に私は深く共感する。


本書には「怒り」だけでなく、闘うものの誇りと希望がつまっている。


著者;日下部雅喜(季語保険に怒る一揆の会事務局長 1956年生まれ、日本福祉大学卒業後地方公務委員になる。現在も介護保険窓口業務に従事する傍ら一市民として「福祉・介護オンブズマン」の活動に参加)

発行所;三一書房

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