こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

子どもを守る就学援助が、「子どもに説明できない」制度であっていいのか?!

2011-12-07 21:30:22 | 保育・子育て
一般質問が終わった。

「就学援助」で、30分の質問時間のほとんどを使い、介護保険の再質問はほとんどできなかった。



泉大津の就学援助制度は、独特の「家賃・持ち家規制」のルールがある。

たとえば、「4人家族で前年度所得325万2千円以下」が基準だが、この基準所得以下でも、「ローンを組んでいても持ち家世帯は対象外」「借家でも、家賃6万3250円以上は対象外」

こんな不合理な基準を持っている自治体は、府下に泉大津の他にひとつもない。

25年前に持ち込まれたルールで、当時、私は議員ではなかったが、「教育の機会均等を保障する就学援助制度に、不合理な差別を持ちこむな」と、教育委員会に申し入れ、支部長をしていた新日本婦人の会でも交渉した。

予算委員会、決算委員会でも毎回、撤廃を求めてきた。
担当者は代わっても、毎回、同じ答弁。「特別な事情のある世帯は、A要件(各種減免制度や、児童扶養手当受給など)で救われる。したがって適正」。

「特別な事情」ではない、「普通の世帯」が排除されるのだ。
「やむなく、高い家賃を払っている」「ローンでマンションを買った」・・・という「普通の世帯」が。

「所得320万円で、運よく府営住宅に入れた世帯は、就学援助が受けられる。
所得300万円で、何度府営住宅に申し込んでも当たらないので、高い家賃を払って民間の賃貸住宅に住んでいる。この世帯は対象外。
または、先々のことを考え、ローンで住宅を買った。これも対象外。
いったい、どちらが経済的に苦しいか?」

聞くまでもない、あたりまえのことだが、あえて尋ねた。

「子どもにも説明できないようことを続けていていいのか?」と、問いただした。

教育委員会事務局に、「過去30年間の、認定者数、認定率」の資料を要求、提供されたデータをエクセルでグラフ化、議員全員、理事者、傍聴者にも資料配布。1986年、「家賃・持ち家規制」導入の年に認定者数・率ともに激減。その後バブル期にさらに減少。1998年以降、増加するが、2006年度以降、全国的には増加が続く時期に横ばい。

人為的に審査基準を歪め、就学援助制度が「必要な世帯」から遠ざけられた様子が一目瞭然。

他にも、「仕事を休んでまで、申請手続きに来られない保護者のために、郵送でも受け付けること」「前期分の9月支給を早めること」「クラブ活動費など、国が援助項目に加えた。支給額に算入すること」など、改善を求めた。

最後に、教育長答弁を求め、「今後、よく検討する」との答えがあった。



《参考》
就学援助を受けると、学用品費等、修学旅行費、給食費等の補助の他、学校の検診で「治療指示」のあった「虫歯や結膜炎・・・の治療」も、公費でできる。

泉大津の認定率は、「家賃・持ち家」の基準が持ち込まれた 1986年度 12.49%。(前年度 19.48%)
         2010年度 小学校17.12%。中学校20.05%  合計認定率 18.13%

大阪府下の認定率は、平均で27.4%(2008年度)





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8 コメント

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Unknown (ハリー)
2011-12-07 22:43:49
インターネット中継を見ましたが、原稿を読むだけの職員もいたし、教育長も偉そうな態度で、あれだと、本当に『検討』してくれるのでしょうか
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Unknown (ただち恵子)
2011-12-08 08:19:30
ハリーさんへ

教育長は、教育現場出身だけに、「教育の心」がわかる方だと、私は思い、常々意見交換しています。

本当に「検討」することを、必ず求め続けていきます。

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Unknown (ハリー)
2011-12-08 16:16:35
議長が質問することは、ないですよね。その場合は、副議長が、議長を代行するんでしょうね。
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Unknown (ハリー)
2011-12-08 21:31:14
議長は、質問できますか?もし、質問する場合、その場合は、副議長が議長を代行するんでしょうね。田立さんが、副議長の時は、質問しましたか?貫野副議長は質問しないみたいですね。
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Unknown (ただち恵子)
2011-12-08 23:54:53
ハリーさんへ

地方自治法で「議長が欠けたとき、議長に事故あるとき」に副議長が、議長の職を務めることになっています。

議長も「議員として発言する」権利は認められています。その場合「議長が欠けたとき」で、副議長の出番となります。

議長が議長席にいる限り、副議長は「一議員」ですので、私は副議長を2度務めましたが、
毎回の議会で一般質問は、必ずしていました。
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Unknown (ハリー)
2011-12-09 00:05:53
ありがとうございます
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就学支援金 (泉大津市のおばさんです。)
2016-03-05 10:15:53
自営をしていて国民年金を払ってももらう額が少ないから払えないということにして国民年金を止めたら就学支援金がもらえるといって10年くらい貰っている近所の人もいる!子供たちは塾やピアノにも通わせて裕福にくらしているのはおかしい!!
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Unknown (ただち恵子)
2016-03-05 22:28:46
「泉大津のおばさんです。」さんへ

「国民年金を払ってももらう額が少ない」というのは、「国民年金保険料を払っても、将来の年金支給額が少ない」という意味でしょうか?そうであれば、それ自身は事実だと思います。40年間国民年金保険料を納め続けて満額の支給が7万円そこそこですから。

「払えないことにして国民年金を止めたら就学援助金がもらえる」というのも私にはよくわかりません。所得の過少申告で、国民年金の免除申請をされているのでしょうか?

せっかく頂いたコメントなので、何度も読みましたが充分意味が汲み取れなくて申し訳ありません。

いずれにしてできるだけ公平、合理的な制度となるようにしたいものだと思います。
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