♪ラジオ放送・文字版「世の光」

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PBA『世の光』を文字で 

■夢見る者がやってくる / 板倉邦雄

2013年11月27日 | Weblog
2013/11/27放送

世の光の時間です。いかがお過ごしですか? 板倉邦雄です。今日は「夢見る者がやってくる」という題でお話ししましょう。

 男兄弟というものは子どもの頃から張り合うものです。私も三人兄弟でしたから少し経験的に分ります。まして腹違いの兄弟となりますとヒートアップするのではないでしょうか。創世記37章の続きです。

 さて、ある日のこと兄たちはシェケムで羊の群れを飼うために出かけました。数日後、父イスラエル・ヤコブはヨセフを呼び寄せて言いました。「兄さんたちはシェケムで羊を飼っている。ちょっと行ってちゃんと仕事をしているかどうか、家畜の状態はどうか調べてくれないか?」 「分りました、お父さん。」

 ヨセフは早速ヘブロンの谷の家を出て、シェケムへ向かいました。ところが兄たちは見つかりません。野原をウロウロしていると一人の人に呼び止められました。「誰を探しているのかね?」 「兄たちと羊の群れです。見かけませんでしたか?」 「ああ、あの人たちか。だったらここにはいないよ。確かドタンに行くと言ってな。」 ヨセフはドタンまで後を追いかけていき、ようやく兄たちを見つけました。

 兄たちもまだ遠くにいるうちからヨセフの姿を認めました。ヨセフが一人でやって来るのです。またとないチャンスがめぐってきました。そこで兄たちは雁首を揃えて相談し始めたのです。ヨセフを殺してしまおう、というのです。「あの夢見る者がやってくるぞ。あんなやつ殺して井戸に投げ込んでやれ。例の夢がどうなるか見たいものだ。」 ところが長男のルベンはヨセフを助けたかったので異議を唱えました。「殺すことはないじゃないか。血を流すのは良くない。生きたまま井戸に投げ込んどけば俺たちが手をくださなくても自然に死ぬさ。」 こうしておけばあとで井戸から出して父のもとに返してやれると長男のルベンは考えたのです。

 「お兄さーん!」と、何にも知らないヨセフはやってきました。兄たちはやにわに弟の派手な上着を剥ぎ取り、空っぽの井戸に投げ込みました。そして夕食にしたのです。

 それにしましても兄弟同士の憎しみや妬みというものは怖いものですねえ。殺人という行為は私たちの憎しみや妬み・嫉妬から来るようです。ですから聖書は勧めるのです。

 「愛する者たちよ。わたしたちは互に愛し合おうではないか。愛は、神から出たものなのである。
 第一ヨハネの手紙4章7節

(PBA制作「世の光」2013.11.27放送でのお話より )
 
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