すとう功の周回遅れ

元駅伝選手の「いろんなことに走り続けます」

藁をも掴む予算なのか

2012年02月14日 | 市政・市制・市勢

 「藁にもすがる」また「溺れる者は藁をも掴む」という言葉がある。二つとも同義語であり、我が家の広辞苑には「非常に困難な状況にいる者は、何の頼りにならないものでも頼ろうとする」とあります。

 本日10時より議員全員協議会室で「平成24年度岩沼市一般会計予算の編成に係る方針等の説明」がありました。市側の出席者は市長以下、10人程度です。傍聴席にも数人見受けられた。

 このような説明会は議会基本条例を策定した翌年の、昨年度から実施されました。2月の予算議会が始まる前に、審議を議会で充分な検討ができるようにとの思いから市側に要望したものです。

 以前は議会が招集される前週の金曜日に、議会運営委員会がありその後に議案書類が渡されます。以前より3日早く渡されたことになりました。

 新年度の予算総額は前年比130%増の323億9400万円です。震災後の予算はどの自治体も倍増されているように岩沼市も大幅アップですが、、、

 内訳を見れば震災関連が188億8792万円で一般分は135億608万円です。昨年の一般分は140億5500万円ですから「緊縮型」と言わざるを得ません。

 大震災の影響で税の減免などにより、収入(歳入)は20%減の50億程度に収まると見積もっています。その分を地方交付税などに頼っている中で「震災復興特別交付税」は23億9千万円計上しています。

 他にも国や県からの交付税や支出金は災害関連で大幅に増額されており、岩沼の震災復興に寄与すると思われています。しかし、基金(貯金)の繰り入れ(取り崩し)は5億500万円増に留まっています。

 支出に関しては一般分を5億円減額しており、災害廃棄物処理に関しては158億円も計上しています。震災関連188億のの84%も占めているのです。つまり残りの30億程度が廃棄物処理費を除いた震災関連なのです。(少ないと思いませんか)

 その中でも集団移転事業費は一切計上されていない。国の方針が決まらないので6月以降の補正予算で対応するのだと思います。予算書から被災者が期待する市独自の支援策を出していないのが残念でならない。

 藁をも掴む被災者に、市長は何を救済とするのか。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする