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続、震災なのに記念式典

2011年10月19日 | 市政・市制・市勢

 岩沼市では東日本大震災で市役所職員4名が広報活動中に津波の犠牲になりました。また、消防団員6名も地域の避難活動中に尊い命が奪われました。しかし、市職員の殉職は未だに公表されておりません。

 大震災では自分の危険を顧みず、避難誘導の人命救助にご尽力された方がいます。警察官を始め消防関係者や町内会の役員など様々な方がいました。

 この方々が人命救助に携わり多くの国民が助かりました。今でもそのときのエピソードが語り継がれています。大震災で警察官の殉職者数は行方不明も含め30人にもなりますが、警察官だけではありません。

 名取市では市議会議員(2人)、市役所職員(1人)、そして消防職員(3人)が犠牲になりました。他にも行政区長や民生委員そして消防団員など様々な方が活動中に犠牲になりました。この大震災で一番の功労者だったのではないでしょうか。

 名取市は10月1日の市制施行日に合わせ、62名の功労者表彰を行っています。その内38名の方が震災の犠牲者でした。表彰はご遺族の出席で行われ、皆さん参加して最後に「ありがとうございました」と感謝されたそうです。

 業務命令で命を落とされた遺族の悲しみは、しばらく癒えることはないかもしれません。震災で大切な人を失った遺族は、各地で訴訟問題に発展していることも事実で、不満はあるし他の自治体も同様なのです。

 岩沼市は犠牲になった職員を、11月3日に行われる功労者表彰の対象になっていないようです。また消防団員(民間人)の表彰も行わない見通しです。何故だ!

 事情を聞いたら、「『市制施行40周年』のお祝いの中で、亡くなった方へ表彰することではないとのこと」そして「別な機会を捉えてやりたい」と、、、「40周年とは違う」と言うのです。では、別な機会とはいつやるかと聞いたのですが、明確な返答はありません。

 岩沼市表彰条例には「人命救助その他市民の模範となるべき善行のあったもの」とあります。また、「その他特に表彰することが適当と認められるもの」ともあります。規定には抵触していないし、既に亡くなっている方は遺族が受け取るとも規定されているのです。

 震災後8ヶ月が経とうとしています。震災で真の功労者を表彰しないことは、市が功労者として認識していないのか?はたまた別な機会とはどんな意味があるのか?

 40周年記念事業は、行政の思い上りではないか。


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