ゆうゆうの教会便り

私の教会のこと、教会生活をボチボチと・・・・

「問題」と「神秘」

2012-11-22 22:42:10 | 今日の聖句
「問題と神秘」というのは、アルフォンス・デーケン神父が感銘を受けたフランスの哲学者、
ガブリエル・マルセルという人のテーマの一つだそうです。


この世の中の出来事を理解するためには「問題」と「神秘」の二つのアプローチを区別して考えるべきだ、
とマルセルは説いたそうです。

「問題」というのは、全体を客観的に眺めて、何であるかが分かればハウ・ツーで解決できるような問いかけです。

これに対して「4歳の幼子がなぜ死ななければならなかったか」とか「私は何者なのか」という問いかけは
技術的なノウハウで解決することは不可能です。 これらは「神秘」の次元に属します。

命の誕生や死を含めて、私たちには完全に理解できない「神秘」の次元があるということを
しっかりと意識しなくてはなりません。
「神秘」は「問題」のように解決できない以上、人間のコントロール下に置くことはできません。

「神秘」に近づこうとする際の望ましい態度は、支配を試みることではなく、素直な驚き、謙遜、
そして開かれた心である、とマルセルは強調しました。

『ただ「問題」を考えることだけが重要で、それが何よりも優先されるべきことだ』 という考え方は
大きな間違いだとマルセルは教えてくれました。



今日の聖句は「コリントの信徒への手紙 Ⅰ」 2章7節です。

私たちが語るのは、隠されていた神秘としての神の知恵であり、神が私たちに栄光を与えるために、
世界の始まる前から定めておられたものです。








マルセルのテーマについては、デーケン神父の著書「よく生きよく笑いよき死に出会う(82頁~85頁)」
からの引用です。 興味のある方は是非一度お読みください。

私の通っている教会、渋谷駅から歩いて5分、美竹教会のホームページです。
毎週日曜日、午前10時半から礼拝がもたれています。
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