( 「めざせ! 日本酒の達人」山同敦子著 ちくま書店 )
■2014/6/7(土)
梅雨入りしたら自分なりの梅雨の楽しみを探して作らないといけない。それぞれ、梅雨をどう過ごしているのだろうか。
雨が多いこの季節、気持ちよく手ぶらで歩けるわけでなし、私などは、部屋でお気に入りの日本酒を脇に置き、目の前のグラスに注いだ日本酒片手に読書という事が増える時季でもある。別名、清酒雨読(せいしゅうどく)と名付けている。
先日書店で見つけた本は、山同敦子さんの新刊だ。 つい最近5/1に新書が出たと思ったら、5/30に即増刷となって二刷り目、あくまで私の印象になるが、日本酒にスポットを当てた本や雑誌が、近年ことのほか良く売れているように思う。
山同さんの新書を買うのは、「愛と情熱の日本酒」以来になる。正直女性目線の日本酒評なので、私がすべてを肯定できるものではないが、進化する日本酒への賛美を忘れない姿勢は、私も素直に頷くことができる。
あとがきは、こう始まっている。「日本酒に、ぞっこん惚れ込む人が増えています。 理由は明快。美味しく進化したからです。」 確かにまずい日本酒を見つけるほうが難しくなってきた。
なんと言っても興味深いページは、第5章の「注目したい気鋭の作り手55人」にどの蔵の誰を選んでいるかだ。
あいうえお順で並んでいるので、私はまっ先に最後の「わ行」からページをめくって、後ろから2人目に「若波」の今村友香さんを見つけた。 現に挨拶程度だがご本人と言葉を交わして以来 その酒に注目しているが、最近の味の上昇度からすれば、当然だろう。
もう一人は「は行」を探した。 奈良・吉野「花巴」の橋本さん。残念ながら選ばれてなかった。私なら間違いなく入れている一人。 「若波」と「花巴」が、私が付ける赤丸急上昇銘柄だからだ。
気鋭のという前置きがなければ、私が推挙したい日本酒は他にまだある。
まぁ、こうやって解説者気取りで、読んでみるも良し、飲んでみるも良しというのが、わたし流の梅雨の過ごし方のひとつというところかな。
そんなこととは露知らず、日本酒に興味を持ち始めた方、残り54人を知りたい方は、山同敦子さんの書いたこの本をおすすめしたい。 「めざせ! 日本酒の達人」
http://blog.with2.net/link.php?1601745
(寅)
あと1週間ほどで150万ページビューを通過しそう。 150万ページでどれだけの人が日本酒に興味を持ってくれたかはわからないけれど、このブログで、一人でも多く日本酒ファンが生まれていたら嬉しさこの上ない。