( 難波・地下コンコース)
■2016/5/20(金) 晴
大阪・難波の高島屋で昨年に続き、第二回目となる『日本酒祭り』が開催されていて、様子を伺いに寄ってみた。 昨年35mロングカウンターの出現は、TVや新聞でも取り上げられ話題になったが、今年も引き続き 日本酒うさぎタイアップで、そのロングカウンターが登場していた。考えてみれば、25mプールより10mも長いんだ。
昨年 初の日本酒のイベントを開き、その人気・盛況ぶりに一番驚き、美味しい目にあったのは、難波・高島屋だったに違いない。 今年は、近鉄でも初めての日本酒イベントを開催。 阪神・阪急・高島屋・近鉄と関西の大手百貨店四社揃い踏みとなったが、日本酒のイベントに一番勢いを感じるのは、阪急と新参組のここ高島屋だ。 阪神は、もともと力があるから新社屋ができて広い場所が確保できれば楽しみ。 今年初だった近鉄は、日本酒の取組みにまだ本気度が足りないといった印象を持った。
さて高島屋 チケットを購入し、ロングカウンターでまず頼んだ酒は「三連星」 まずまずのスタート しばらくして注いでくれた女の子が「日本酒お詳しいんですか?」と聞いてきた。 「いいや~ そんなに詳しくないけど 日本酒は物凄く好きかな」と応えた。「私、全然お酒飲めなくて どんなお酒が美味しいのか 教えてくれます」とこれは、客と立場が入れ替わったような会話 良く聞けば催事会社で昨年はカウンターの人数が足りなかったから増強のため入っていることが想像できた。
「お酒をすすめる立場の人がそれだといけないね。じゃあ簡単にレクチャアしてあげよう」と話を始めると彼女の隣にいた店員さんまで「私も聞きたい。メモするから」となった。 まだ人が集まる時間帯の前だからできること。
(皆さん私のレクチャーをメモし始めた)
「まず銘柄を決めて来られるお客さんは、言われた銘柄を出しておけば問題ないよ。 今日のリストから言えば たとえば而今・新政あたりはすぐに無くなるかもしれない。 問題は、おすすめの酒頂戴と言われた際の対応。 50近い銘柄すべてをこなそうとせず、まずはこ念のため好みを聞いてみる。 もし辛口で と言われたら この島根の「開春」か愛知の「菊鷹」をすすめてみる。特に開春は雫採りとなっているから少量の貴重さを付け加えてあげるとお客さんは、嬉しくなる。 菊鷹は、決してプラス数値は高くないけど大抵の人が納得できる辛口感を持った酒 ちょっと個性的な味わいを強調してあげるといい。」
「「開春」は私の祖父母のいる太田市(島根)のお酒なんです。」とTさん
「辛口とかじゃなく 普通におすすめのお酒は? と聞かれた場合は?」
「いくつか候補あるけど このリストの中だと静岡の「磯自慢」か山口の「東洋美人 Ippo」のどちらかをすすめたら 次の酒はどうにでも展開できると思うよ。 ちょっとフルーティーなお酒と言われたら高知の「文佳人」とか岐阜の「百春」あたりをすすめるといい。 三杯目となるとちょっと酸味の効いている奈良は吉野の「花巴」の杉樽仕込みとか・・・それでラストは三芳菊というのもありかな・・・」
▼「三連星」~「田酒」に続いて三杯目は「開春」そして四杯目は奈良・吉野の「花巴」
▼タイミング良く 「花巴」蔵元の橋本さんがみえた。きくよさんとの撮影に応じていた。
最初は、私に酒を注いでくれたTさんだけに話していたのが、気づけは隣のお客さんまで興味深そうに話を聞いてくれていた。「お仕事何されてるんです?」と聞かれる始末。
最後につけ加えたのが「もし日本酒に詳しそうな客が来たら 旭若松ご存じです? と聞いてみるといい。 もし知っていたら相当の日本酒通。 知らないと言われたら わずか数十石しか造ってない希少で、超個性的な酒 として紹介してあげるといい。 但し、味はそんなバナナという感じの個性的な酒なので、美味しいと感じるかどうかは人によって違いますとワンクッション入れる方がいいかも・・・」
これですね 旭若松
そんな作戦を伝授すると「もう私明日から日本酒Barやっていけます」というTさんの言葉には笑ってしまったが、皆さんから「勉強になりました。ありがとうございました。」と御礼を言われた。内心 また余計な事やってしまったと思わなくもなかったが、少なくてもお客さんから「おすすめちょうだい」とか「辛口の酒」と言われ、戸惑う姿を見せるよりはいいだろうと自分で納得させていた。皆さん、より日本酒好きになりそうとのことで、私としては満足。 どっとお客が押し寄せる土・日の皆さんの健闘を祈りたい。
お客さんもそろそろ増えてきたところで今回50蔵が出ているブースのある会場の方を覗いてみることにした。
http://blog.with2.net/link.php?1601745
(寅)