( 酒棚 )
■2011/10/31(月)
早いもので、今年も1年の6分の5が終わりに近づいた。
残り1/6となってしまった2011年・・・と振り返ると
盃の底に僅かに残ったお酒のようにも
思えてくる。
三月の東北大震災から七か月が過ぎたが、
その復興の傷跡は、今も深い
私たちが言わなくても
被災者たちは
充分に
頑張って
いるはずだ。
毎月末に発表している
「私の酒 五傑」
一日も早い震災復興を願いながら、今月も続けたいと思う。
それにしても今月は、良く飲んだ。 千葉でも奈良のバルでも会社帰りに
外飲みもしたし、イベントで、そして家でも飲んで。 お酒を一番飲んだ月になった。
▼今年十回目の酒五傑(2011年10月度)の発表である。
※ 前にも書いたが、大吟醸・純米大吟醸 又小盃1杯程度はここには入れない。
だから 先般も、たくさんの美味しいきき酒をしたが、対象外
一蔵一銘柄
日頃常飲する酒として長く付き合えるもの
春夏秋冬 日本の食事と共に楽しめる日本酒の良さを一人でも多くの人にわかって欲しいと思っている。
評価の基準は、印象度。 ( いかにまた飲みたいと思ったかの思いが強い順。)
言葉を変えてみれば、また会いたい人の順 のようなもの
か自分としては、シンプルな尺度だと思っている。
※ちなみに 先月9月度は、
http://blog.goo.ne.jp/yumeichimonji/m/201109
▼ 『2011-10月度』
◎(千葉) 「聖泉」純米無濾過 ◎(山口)「貴」長州産山田錦
〇(秋田)「高清水」純米 〇(山形)「出羽桜」一耕・純米 〇(奈良)「花巴」特別純米
(書評)
◎(千葉)「聖泉」の酒は、池田酒造という名と共にこれを飲むまでは聞いたこともなかった。前は海。後ろは山。そんな海と山に挟まれた窮屈な処で作られていると聞いた。 滓のからんだ若干甘みを感じる酒は、とにかく刺身に良く合っていた。 居酒屋「山傳丸」がこれをセレクトしている意味がわかった。 私にとって無名な存在だったが、次も是非飲みたい酒。
◎(山口)「貴」 合わせるなら瀬戸内の倖だろうか。 優しい口あたりは、どんどんいける。酒オンリーで飲むよりも食中酒としてすすむ酒。 全て冷やしてあっと言う間に頂いたが、ぬる燗あたりもきっと美味しかったのでは・・・と思っている。
〇(秋田)「高清水」 出張先の千葉(幕張)で飲んだ秋田の酒。 秋田の酒は、たぶん東北の酒の中で一番相性がいい。以前「刈穂」という酒が、やけに美味かったが、この高清水も印象として似ている。秋田だからきりたんぽといぶりがっこなんかと合わせてみたい。 甘さから入り、終わりにかけて酸がもちあがってくる爽快な飲み味が嬉しい。
〇(山形)「出羽桜」一耕 首都圏では、はやっている酒なのだろうか? 割とよく見かけた。でも さすがに出羽桜というぐらい味が単調でなくて、旨味を感じた酒だった。
〇(奈良)「花巴」特別純米 (はなともえ) 美吉野酒造 今まであまり関心を持ってこなかったが、もしかするとこの酒は、奈良県の隠れた銘酒ではなかろうか。 ちょっと唸ってしまうくらいの高いレベルの酒に私は感じたが・・・ もう何度か飲んでから判断したい。 近頃、魅かれる酒のひとつだ。
今月は、とにかくいろんな銘柄を沢山飲んだ月となったが、あくまで、印象深い酒というところを判断の基軸にしている点をご理解いただければと思っている。
(寅)